コインパーキングのお話 その3

土地所有のコインパーキングであれば、投資用物件として個人投資家に販売が出来ます。
何も収益マンションだけが投資対象でなくてもいいわけです。
もう少しスケールを広げると、大規模駐車場などは小口証券化し、投資家に販売してもいい。
あるいはもっと規模が大きくなればリートにしてもいいわけです。

「自社で管理できる範囲内で、土地から購入」のビジネスモデルから脱皮の決断をしなければいけない時期は、案外早く来そうです。
ひょっとしたら来年。
それまでは徹底的にコインパーキングの勉強をしていきたいと考えています。
イメージとしての目標は「星野リゾート」の星野佳路さん。
棟方志功さんの「わだばゴッホになる」ではありませんが、「わだばコインパーキングの星野さんになる」であります。

コインパーキングの本がない現在、研究の仕方としては3通り。
まずはコインパーキングの先駆者の話を聞くこと。
先日のSさん(コインパーキング運営会社の経営者)とのお話など、山ほど勉強になることがありました。
コインパーキング・メーカー支店長のNさんと話すと、単に勉強になるだけでなく、前向きに「よし、やってやろう!」との意欲がいつも湧いてきます。
消極的な気持ちになった時は、この人と話をするに限ります。

別の研究法は、市場に出ている売地に、コインパーキングとしての配置や料金設定や売上げ予想をシミュレーションしていくこと。
明らかにコインパーキングに向かない土地を除外していくと、売地10件のうち1〜2件が残ってきます。
常にシミュレーションのトレーニングをしていると、案件が出てきた時に、決断が早くなります。

3つ目の研究法は、実際に街のコインパーキングを見てまわること。
コインパーキング・メーカーが直接経営している現場の売上げを教えてもらい、回ってみました。
「どうしてこんなところが、こんなに売上げがあるのだろう?」と不思議な場所もありました。
まわりに商業施設も大規模マンションも何にもないところで、予想以上に健闘しているのです。
例え原因は分からなくとも、その匂いのようなものを感じ取りたいと思うのです。
街をまわり案件を探している時に、同じ匂いを持ったところは、ひょっとしたら「コインパーキング繁盛地」の条件を備えている可能性があります。

コインパーキングの集金と清掃の巡回をしていて分かったことですが、コインパーキングに落ちているゴミの数と売上げとは、割合と正比例しています。
だから巡回でコインパーキングが汚れていても、ちっとも苦になりません。
現金なものです。
そう、コインパーキングは現金商売。

集金してきた現金を数えるのに、コイン数え器を買っています。
集金袋には100円玉などの現金だけでなく、近隣の商店などに販売するコインも混じっています。
10ヶ所ほどの集金分を数え、コインを整理するのに、小1時間ほど。
コインパーキングはシンプルな事業ですが、こういった一つ一つの作業をキチンとこなしていくことが大切だと考えています。