自分の仕事をコインパーキングに特化すると決めてからは、自ら集金と清掃をしています。
集金と清掃のためには、嫌でも現場を回らなければなりません。
実際に回ってみると、現場を知っているのと知らないのとでは雲泥の差があることが実感できます。
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やはり「現場力」というのは大きいのです。
少し話が違うかもしれませんが、不動産の買取り転売をする会社で、社長が自ら物件を見て購入している間は上手くいっているのですが、規模が大きくなり、その作業を社員に任せだしてから、会社がおかしくなったという事例を何件も知っています。
社長が現場力を放棄すると、経営的な具合が悪くなるのは、一種の法則のようなものかもしれません。
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昔「プリクラ」が流行ったときに、いろんな場所にプリクラを置かせてもらう「プリクラ運営会社」を経営していた知人がいます。
場所を借りて運営していく方式は、ちょっとコインパーキングと似たところがあります。
その知人の場合も、集金はすべて自分が行っていました。
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毎回定期的に集金に行っていると、ある時期、何となく変な気配を感じたとのこと。
「あっ、このブームは間もなく終わるかも」と現場を回っている間にピンときたそうです。
そこで知人はプリクラから手を引く方向に動き出しました。
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結論から言うと、あれだけ人気だったプリクラのブームが終わり、プリクラのメーカーや同業者が多数倒産したそうです。
知人はブームの時だけ上手く波に乗り(つまり儲け)、ブームが終わったときは何の痛手も負わなかったとのこと。
これも自ら現場を回っていたからだと思うのです。
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コインパーキングの清掃もできる限り行っていこうと思っています。
仮にお店のまわりが草ぼうぼうの商店やレストランがあれば、人は「このお店は大丈夫?」と思ってしまいます。
お客さんも敏感なので、掃除が行き届いていないお店には行こうとしません。
客層も悪くなってしまいます。
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が、コインパーキングの場合は「草ぼうぼう」は、結構日常茶飯事なのです。
でも、コインパーキングだからといって「草ぼうぼう」が許されるはずはないのです。
清掃が行き届かないと、売上げ低下だけでなく、トラブルやクレームが出てくるのは間違いありません。
自分の仕事をコインパーキングに特化したおかげで、週に4日はコインパーキングの現場にドップリと浸かることになり、ある意味、気持ち的にはスゴク楽なのです。