コインパーキングという畑

自分の仕事をコインパーキングに特化し、集金はすべて自分の手で行っています。
集金の際にちょっとした掃除も行っているのですが、汚れている場合は時間が取られ、予定時間内に帰ってこられなくなります。
週1回の清掃はアウトソーシングしているのですが、それだけでは足らず、自分自身が行う掃除専門の日もこしらえました。
コインパーキングという畑を、自分の手で耕しているといった感覚なのです。

現場を実際に見てまわるのと、まわらないのとでは雲泥の差で、やはり様々な気づきがあるのです。
会社再建を任された新社長がまず行うのが現場まわりで、優れた経営者はそこから問題を発見し、再建のヒントをいくつも掴んでいきますが、それと同じです。
机上の空論ではダメなのです。

データだけだと、月の売上や時間帯による売上などは把握できるのですが、実際にどんなクルマが止まっているかまではわかりません。
営業マンが止めているのか、主婦の人たちが止めているのか、あるいは工事車両なのかによって、そのコインパーキングの性格が随分違ってきます。
自分自身で回っていくと、こういった微妙な情報が分かってくるのです。

コインパーキングの集金や清掃に出かける日は、自宅から直接行くので、会社への出勤は昼頃になります。
社長がいなくても会社が回っていくのは、中小企業における一種の理想なのですが、その伝で行くと、当社は”ほぼ”「理想通り」ということになります。

集金や清掃から帰ると、まずはゴミの処理をし、クルマを掃除してキレイにします。
従って集金や清掃で、目いっぱいに時間を費やしてしまうと、後片付けの時間やエネルギーが枯渇してしまいます。
だからいくら調子が良くても、その日に決めた場所以外を追加で回るということはタブーにしています。

私は鍵山秀三郎先生の薫陶を受けているので、掃除には全く抵抗がなく、ドンドンのめり込んでいくタイプです。
掃除をすると当然に愛着も湧き、コインパーキングを単なる収益物件と考える事業家や投資家とは一線を画します。
そこが自分の長所でもあり、短所でもあると思っています。

毎月余ったキャッシュフローを積み立てておき、新しいコインパーキング候補地が出たら、その資金で新物件を買い増していきたいと思っています。
また収益が低いコインパーキングの活用方法を変え、例えばコインランドリーや収納ボックスにするのも「あり」だと考えています。