愚直にやり続ける

白鵬は優勝回数45回を数える偉大な横綱でした。

 

モンゴルから来たのですが、最初から強かったかと言えば全然そんなことはなく、日本に来た時の体重は何と63キロでした。

 

同じモンゴルからの相撲留学生が、次々と相撲部屋にスカウトされていったのですが、白鵬には全く声がかからず。

 

何かの手違いで、相撲部屋の親方の代理の人が、白鵬を部屋に連れて帰ったのですが、後日、白鵬の体格を見た親方が「俺が行っていたら、絶対取っていなかった」と言ったそうです。

 

白鵬は相撲取りにしてはあまりに貧弱な体つきをしていたので、最初は稽古をさせてもらえず、もっぱら食べることに専念したそうです。

 

幸い食べる量だけは幕内力士級だったので、体はぐんぐん大きくなっていきました。

 

あれだけの大横綱なんだから、最初から相撲のセンスがあっただろうと思いがちですが、初土俵は黒星で、しかもその場所は負け越しているのです。

 

「運・鈍・根」が成功の3要素と言われますが、白鵬の場合も「愚直な根気」を失って、どこかで諦めていたら、あの偉大な横綱は誕生していなかったはずです。

 

イチローだって高卒のドラフト4位で入団し、そこからあの世界的プレーヤーになるなんて誰が想像できたでしょうか?

 

コメディアンの欽ちゃんも、芸人の才能があまりにないため、劇団を首になりかけています。

 

ただ、いつも「はい!」と大きな返事をしていたおかげで、たったそれだけの理由で置いてもらえることになりました。

 

こうしてみると誰が大成するなんて、誰にも分らないということであります。

 

自分で勝手に「才能がない」と決めつけることはないということでもあります。