大震災後の不動産市場

今回の大震災で、東京圏で建物が壊れたというケースはほとんどないようですが、浦安地区などでは液状化現象が見られました。
住宅需要は沿岸部から内陸部へとシフトしているようです。
また地震に際し高層マンションでもいくつか課題が見られました。

まずは揺れが大きいということ。
高層階に置いていた高価なお茶碗が全部割れてしまったというケースもあるそうです。
高層マンションの上階はエレベーターが止まると、これほど不便なことはなく20階以上は「陸の孤島」状態になってしまいます。
誤作動によって防火シャッターが下り、閉じ込められるという恐怖もあったようです。
また同じくスプリンクラーの誤作動により水浸しの事故も。
あの横綱白鵬地震後、高層階から逃げ出したと聞きました。

東日本大震災によって、外人が日本からいなくなりました。
私も地震前に東京の外資系のホテルに宿泊予約を入れていたのですが、しばらく営業を停止するので予約をキャンセルさせてほしいとの連絡がありました。
ホテルからキャンセルされたのは初めての経験です。
たぶん支配人以下みんな海外へ逃げ出したのでしょう。

そのホテルチェーンのブランドイメージは、少なくとも私の中では崩壊し、海外に行ってもそのホテルは利用しないと思います。
ただし今はそのホテルも再開し、海外へいったん避難していた外国人ビジネスマンもさすがに日本に戻ってきたようです。
外人ビジネスマン用高級マンスリーマンションに泊まった人がいるのですが、すべて満室だったそうです。

今回の大地震で不動産の売却物件も多く市場に出てきました。
余裕のある人たちの中には、セカンドハウスを買う動きもあり、軽井沢や熱海や沖縄の別荘がよく売れているようです。
また売りに出していた企業の保養所が、避難場所として確保しておきたいとの理由で、売り止めになっているケースも少なくないとのことです。