「節税のことを考える暇があるなら、儲ける方に知恵を絞れ!」という話を昔に聞き、私もそんなもんだと思っていました。
次に続くのが「税金払わんで道を歩くな」といった言葉です。
しかしながら私も40年間ほど中小企業を経営してきたのですが、いくら知恵を絞っても収入増の方は限界があるのです。
市況の良し悪しがモロに影響し、自分の力だけでは何ともしがたいことも事実です。
それに売上が上がったからと言って、キャッシュが会社に残るとは限りません。
一方、支出のコントロールは自分の意思でできるし、キャッシュが出ていくのを防ぐ効果は大きいのです。
大企業の法定税率は23.2%ですが、実行税負担率は9.67%とのことで、ずいぶん少なくなっています。
これはどういうことかと言うと、大企業には節税に携わる部署があり、優秀な人材が仕事として真剣に取り組んでいるということでもあります。
これに対し中小企業は、法定税率は15%なのに、実行税負担率は23.45%と、高くなってしまっているのです。
多分これは経営者に節税への関心がなく、社長が数字に弱いということを示しているのではないでしょうか。
キャッシュを外部に出さない節税がベストですが、これをもっと研究してみるべきだと思うのです。