かつてはアメリカで流行っていることが、5年ほど遅れて日本でもブームになるといった現象がよく見られました。
私が知っている人でも、アメリカへの視察旅行に参加し、そこで(当時日本になかった)ホームセンターを見て、日本に帰ってホームセンターを立ち上げ、大成功した人がいます。
不動産業ひとつとっても、仲介業のフランチャイズやREIT(リート)など、アメリカから取り入れたシステムはいくつもあります。
アメリカを定点観測して新しい動きを見つけ、それを日本に取り入れる経営手法を「タイムマシン経営」と呼ぶのだそうです。
が、最近「逆タイムマシン経営」という言葉が聞かれるようになりました。
少し古い雑誌や本を読むと、その時代で何が問題や課題になっていたかがよくわかります。
しかしながら今から振り返ると、その視点や対応のほとんどがピント外れであったことを知ることができるのです。
例えば今は人口減問題が切実な問題として捉(とら)えられていますが、ひと昔前だと「いかに人口増を防ぐか」が重要な課題だったのです。
住宅難や通勤ラッシュや受験地獄などはすべて人口増が引き起こした問題で、今70代の団塊の世代などは、人口が多すぎて学生運動などで荒れに荒れていました。
前提も間違い、論理も間違い、予想も間違っているのに、勝手に大問題にしていることも数多くあったことが、過去を振り返るとよくわかります。
コロナ問題など、どうもその一つではないかという気がするのですが、さてどうなのでしょう?