不動産市況 その2

個人投資家は元気です。
超低金利が続いているので、投資しやすくなっているという事情もあります。
また金融商品は中身が分かりにくく、目に見える実物投資の方が安心できる側面もあります。
不動産投資には毎月の現金収入というメリットがあります。
ただし、空室リスクや家賃低下リスクや滞納リスク、あるいは減耗していくというリスクや所有税(固定資産税)というリスクもあります。

不動産投資で気をつけなければならないのは、やはり物件の選別。
物件そのものも問題ですが、最近は地域間格差が随分と広がっています。
つまり地域を選ばなければならないということでもあります。
人気のある地域と、そうでない所とでは、収益力も違ってくるし、仮に売却する時でも大きな差となって現れてきます。

不動産の根本的な価値は収益力です。
基本的には人口増がないと不動産の価格は上がりません。
また当然、働く場所がないと人は集まってきません。
東京はまだ10年以上人口が増えることが見込まれ、また福岡は毎月1,000名ずつ人が増えているのだそうです。

韓国ではソウルに人が集まり、全人口の50%を占めていますが、日本でも三大都市圏の人口が人口の半分を超えてきました。
人は便利な都市に集まるようになってきました。
若い単身者にとっても、オールド単身者にとっても、やはり都会は住みやすいのです。
狭いワンルームではなく、単身者用のもう少し豪華な住まいがあってもいいように思います。

経済のグローバル化が言われて久しいのですが、日本の人件費自体もグローバル化に影響を受けています。
サラリーマンの平均年収が十数年間下がり続けているのも、海外賃金に引っ張られると言えるのではないでしょうか。
海外では日本の賃金の10分の1などというところはゴロゴロしていますが、アメリカですら日本の半分という分野があるのです。
自動車産業の賃金は、日本がアメリカの倍になっていると読んだことがあります。