不動産市況 その3

deguchi2012-02-04

住宅は日本全国で800万戸余っていると言われます。
またネット販売が発展し、店舗も必要なくなってきました。
いま街を観察していると、新しいテナントには美容室や整体院や医院やペット医院がよく開業しています。
これらはインターネットでは買えないものばかりなのです。

メールやインターネットで仕事が出来てしまうものだから、地方の支店がいらなくなってきました。
あるいは高い家賃の都心の本店を、地方に持って行ってもいいわけです。
これらもオフィス需要の減少につながっています。
何も不況だけが理由ではないのです。

かつて不動産は「一度購入したら売却はしないもの」だったのですが、今はいろんな理由で売られています。
相続や離婚なども売却理由の上位に顔を出すようになってきました。
「換金」も大きな理由です。
「いらない不動産は売却する」というのは大正解だと思うのです。
東京で働いている息子が帰ってきた時のために不動産を買ったとしても、息子はもう戻ってこないのです。

不動産は以前は資産だったのですが、今は負債になっているものも多いのではないでしょうか。
株なら持っているだけで配当がありますが、不動産は持っているだけだと固定資産税や維持管理費がいるのです。
土地の値段は下がっても、不思議なことに固定資産税は下がらないのです。

資産と言えるのは収益の上がる不動産だけです。
今後所有していていい不動産は、自社使用のオフィスや工場、あるいは自宅だけだと言っていいかもしれません。
ちなみに自宅は出来ればレンタルよりも持ち家の方がいいと思うのです。
持ち家の方が挨拶や掃除一つとっても、地域に対して責任を持ち、人格の向上に寄与すると思うからです。