私の人生最大のピンチは1989年をピークとするバブルの崩壊です。
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「バブル崩壊」なんて私個人でも初めてだったし、日本経済にとっても経験のないことでした。
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銀行も四苦八苦しながら対応し、政府の動きも後手後手に回りました。
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バブル崩壊を受け、36歳、37歳、38歳は我が人生最悪の時期でした。
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その後の会社業績も当然不調で、事業経営とは「2勝7敗1分け」ぐらいの世界かもしれないなどと思っていました。
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悪いなりに何とか経営的にはマトメていたようで、次のリーマンショックでは何の影響も受けませんでした(と言うか、ずっと悪かったので「何を今さら」という感じでした)。
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「リーマンショックでは、まわりの同業者で倒産するところが続出した。が、『賃貸管理』をやっている会社は潰れずに残った」とは、東京で不動産業を経営していた人の談。
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今となってはシッカリ分かっているのですが、同じ頑張るならストックビジネスに絞っていかなければダメなのです。
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「1回ぽっきり売った切り」の商売だと、常に新規客を集客し続けなければなりません。
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コストも手間も時間も、既存客の数倍かかってしまうのです。
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リピーターに繰り返しサービス(もしくは販売)するビジネスでないと安定性も収益性も将来性も確保できません。
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本業自体もストックビジネス化すべきだし、あるいは本業で儲かっている間に収益不動産を確保しておくというのも一つの手です。
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能力の高い経営者でも、いつまでも能力が高いままとは限りません。
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私はたまたま本業が不動産屋だったので、自分の力が弱ってきたら「不動産に稼いでもらう」という考えがスンナリ理解できていたのはラッキーでした。
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サッポロビールや朝日新聞社は、ビールや新聞も扱っている「不動産オーナー業」の会社だと言えるかもしれません。