失敗の反省

若い頃から様々な失敗を重ねてきて、中には経営上の致命的な失敗もあり、今なお会社が存続しているのが不思議なぐらいです。
多分それは私だけの話ではなく、会社経営をしている人なら皆同じような経験をしているはずです。
今から振り返ると、いくつかの失敗は十分避けることが出来たと思いますが、それらの失敗があったからこそ「今の自分」があるとポジティブに解釈しておきたいと思います。

失敗といってはどうかと思いますが、阪神大震災のような避けられない災難もあり、それでも生き残れたのは運が良かったからとしか言いようがありません。
阪神大震災では、自宅も会社の建物も潰れませんでした。
また社員の半数が会社に出てくることができ、それで早々に営業を再開することが出来ました。

90年バブルの崩壊は最大の危機だったと思います。
36歳、37歳、38歳の3年間は我が人生最悪の時期でした。
バブル崩壊も自分の力ではどうしようもないことだったのですが、今から思えば避ける方法はありました。
後日振り返ってみた時、一番の反省点は「社員数を増やし過ぎた」ということでした。

少ない社員であれば固定費が少なく、損益分岐点も低いので、身を伏せてじっとしておれば、嵐を避けることができます。
社員数が多すぎると社員を養わないといけないので、じっと身を伏せているわけにはいかないのです。
社員のためにも仕事を取っていかなければなりません。
しかしそんなときに打った手は大抵失敗するのです。

個人投資家機関投資家よりも有利な点があるとすれば、投資を「休む」ことができることです。
会社だって守りに徹すべき時期というのがあるはずです。
が、固定費が高すぎると休めないのです。
固定費を上げないためにも、アウトソーシング出来るものはどんどんしていこうと思っています。

本業で頑張るのは当然として、若い頃からもっと意図して収益物件を増やしていくべきでした。
たまたま本業が不動産業だったので、そういった情報は人より早く手に入れることができたはずです。
時間を味方にすれば、そんなに借入れに頼らずに、少しずつ少しずつ保有不動産を増やしていくことが可能なのです。