経済雑誌で、たまに「英語特集」が載ります。
*
定期的に組まれると言ってもよく、英語特集号を出すと売れ行きが良くなるのでしょう。
*
逆に言えば、それだけ英語学習に焦っている人が多いということでもあります。
*
私は街の不動産屋を40年近くやっているのですが、仕事で英語が必要だったことは、ただの一度もありません。
*
しかし「英語を勉強しなければ」の焦りに似た気持ちだけはいつもあり、一種の強迫観念と言ってもいいかもしれません。
*
考えれば当たり前の話なのに、今まで全然気がつかなかったことに「忙しいと勉強できない」という真実があります。
*
ごくたまに忙しくても勉強できる人がいますが、それは資格取得のような強烈な目的意識があるからこそ可能なのだと思います。
*
教養を深めたり、仕事のヒントを探したりするための「不要不急」の勉強は、忙しいと後回しになるのです。
*
いつまで後回しになるかと言えば、死ぬまで。
*
つまりやる時期は永遠に来ないのです。
*
自分が「週休5日制」を取って初めて「暇力(ひまりょく)」の威力を知りました。
*
しかしながら「週休5日制」でも、油断していると“どんどん”余計なことに時間が食われていきます。
*
生活や事業自体をシンプルにしていかないと、本当に大事なことをする時間が、不思議なくらい「あっという間」になくなってしまうのです。
*
忙しい人が勉強しなかったり、本を読まなかったりするのは、努力不足でもなく、意志の力が弱いからでもありません。
*
単に時間がないからだけの話です(スーパーマンじゃないのだからエネルギーの量だって限られています)。
*
本を読んでいると、「目が輝きだす」と表現した人がいるのですが、本当にそうだと思います。
*
目だけでなく、人生そのものが輝きだします。
*
ヒマがないと本は読めませんが、ヒマがあると読めるのです。
*
やっぱり生活や社交でも断捨離が必要なのかもしれません。