仕事と時間

大学の後輩にあたる、開業したての司法書士の女性に「とにかく目の前にいるお客さんに全力で対応していけばいい。結果は勝手に出てくる」と、3年ほど前に私が言ったのだそうです。
その人はその言葉を忠実に守り、今はビックリするぐらい忙しくなっているとのこと。
それを聞いて「たまには私もいいことを言うなぁ」と自分で感心しました。

私も目の前の仕事に全力で取り組もうと思います。
「60歳代になってからが、一番いい仕事が出来た」という話を、何人かの人が本で書いているのを読んだことがあります。
私の父親を見てもそうでしたし、自分自身にもそういった予感はあります。

「一心不乱に仕事する30代」はある意味で人生のピークではありますが、60代にももう一つのピークがあるような気がします。
経験や知識や智恵や人脈のすべてが揃(そろ)うからです。
私も当然「きらりと光る、もうひと仕事」を60代で狙っているのですが、もしそれが60代で不発でも、95歳までには何とかできるだろうという気持ちがあるので、全く焦ってはおりません。

社会人のための語学習得システムと多読システムを兼ね備えた「デグチ・メソッド」の開発も魅力ある仕事だし、本をどんどん出していくという執筆業にも意欲満々です。
これからは投資の仕事も、自分の中で大きなウェイトを占めていくかもしれません。
いずれにしても、仕事をコツコツと積み重ねていくやり方が、自分には一番似合っていると感じます。

仕事は頑張れば明日の分もやってしまえることが出来ます。
お金だって当然、貯金しながら貯めて行くことができるのですが、時間だけはストックのしようがありません。
暇な時に時間を溜(た)めておき、忙しい時にそれを使うことが出来たら、どんなに便利かと思います。
時間をお金で買うことは、ある程度できるのですが(例えばアウトソーシングM&A)、時間をストックする方法なんてあるのでしょうか?