年千冊の読書力 その15

会社の仕事の中にも「やらなくもいいこと」を一生懸命やっているケースがあります。
ましてや日常生活の中では「やらなくていいこと」は山ほどあるはずです。
中には「やってはいけない」ことに多くの時間を割(さ)いているケースもあります。
「継続」には意思力だけではなく、習慣の力も必要なのです。
早朝の勉強が捗(はかど)るのも、「勉強しなければいけない」と思う間もなく机の前に座ってしまうからでもあります。
朝早く頭がボ〜としている間に机に座ってしまうものだから、気がついたら勉強してしまっているという次第。
これ即ち「習慣の力」。
これをいちいち意思力に頼っていたならば、とてもじゃないけど続きません。

同じ習慣でも「悪習」となると、いい人生の反対方向に引っ張る力となるから大変です。
ひどい悪習は人生を破滅させることだってあります。
一番いい方法は、最初から悪習に近づかないこと。
悪習は悪臭。
変なニオイがしたら、サッと逃げ出すことです。

例えば喫煙。
禁煙に立ち向かうエネルギーをかきたてるよりも、初めからタバコを吸わなければいいのです。
私は学生時代に柔道をやっていたのですが、「一流のスポーツマンはタバコを吸わない」の信念があったので、タバコは1本も吸ったことがありません。
経済的にも精神的にもタバコに対しては全く負担なくやってこられました。

悪習を断ち切る意思力があればスゴイのですが、なかなかそうもいかないのが現状です。
人によっては、どこかで悪習を断ち切る機会が与えられるというケースもあり、そうなると、その人が持つ「運」や「徳」の次元の話になりそうです。