飽き・おごり・油断

会社経営でもそうなのですが、一つのことを懸命にやっていくうちに「飽き・驕(おご)り・油断」が忍び寄ってきます。
会社の場合は、それに加えて人の問題が出てきます。
社員の退職、離反、派閥化、独立など様々。
人の問題で悩まなかった経営者がいれば、お会いしたいぐらいです。
特に最近はどこの会社でも社員の回転率が速くなっている傾向があるようです(例え大手上場会社でも)。

ある会計事務所の所長のお話ですが「時間やお金をかけて職員を育てていっても、2,3年で辞めてしまう」。
しかしある時「辞められても次の人にすぐに引き継ぐことが出来るようにシステム化すればいい」と気がついたそうです。
システム化するには、いま漫然とやっている仕事をしっかりと見直す必要があります。
マニュアル化やIT化も必然。
たぶんこうして仕事は進化していくのでしょう。

「飽き・驕り・油断」は大敵。
飽きないためには常に工夫を。
鍵山秀三郎先生のお言葉ですが「掃除のようなものでも、常に進化させていく工夫がないと飽きてしまう」。
枯れ葉など、ホウキとチリトリで魔法のように見る間にきれいになっていくので、私はもうそれだけで楽しいのですが、やはり工夫していかないといけないのですね。
「便器にも機嫌のいい時、悪い時がある。それに合わせて掃除をしていくのも工夫」も同じく鍵山先生のお言葉。
私はトイレ掃除を始めて18年目になりますが、まだそこまでは理解できていません。

ある一定のレベルに達したら「それでよし」としてしまうから、マンネリとなり飽きが来るのですね。
常に進化を目指して工夫していこうと、このブログを書きながら改めて決意しました。
驕(おご)りとは高慢、尊大、傲慢、慢心、うぬぼれ、おごり高ぶり、増長、増上慢、思い上がり、いい気になる、天狗になること。
これだけ書けばイヤでも分かる。どうだ参ったか。
実際、人間の能力なんて神様の前に立てばとるに足らないもの。
あるいはそのほとんどの才能や成果を神様から与えられているのに、それを自慢するのは滑稽千番。
やはり人間は謙虚にならなければ、短距離はともかく、長い道は歩いて行けないと思うのです。

油断も大敵。
人生には「上り坂、下り坂、まさか」の3つの坂があると言いますが「まさか」は、かなりの確率で排除できるのではないかと思うのです。
「汝の性格は汝の預言者」とはイエス様の言葉。
ハインリッヒの法則(大事故の前には29のヒヤリと300のハットがある)も人生に応用できると思うのです。
大事故の予兆である小さな要因を一つ一つ防いでいけば「まさか」まで繋(つな)がらないかも。
いずれにせよ、その基盤となるのは「おだやかな言動」と中庸。
道路の真ん中をゆったりと進んで行けば安全で快適。
しかもそれが結局一番効率的。

「飽き・驕り・油断」対策をしっかりと考えたので、もうこれでいらぬ心配なしに仕事に打ち込めそうです。