目指すべき方向

毎日の生活の座右の銘を「睡眠たっぷり・腹八分目」と決めました。
腹八分目はともかく「睡眠たっぷり」となると、仕事や勉強量が制限されることになります。
その対策としては2つ。
まずはムダなことに時間を費やさない。
つまらないことには手を出さないに限ります。
もう一つは「集中」。
仕事でも勉強でも何も時間が長いだけが取り柄ではないのです。

今後の仕事面での自分自身の方向も考えてみました。
世の中には商売のうまい不動産業者はいっぱいいます。
しかし「文章が書ける不動産屋」となると、全国的にも見てもかなり限られてきます。
「そこが自分の生きる道かなぁ」と思ったりもします。
知的な方面で能力を伸ばしたいとの気持ちが、ここ数年強く出てきました。
これは心の底から湧いてきているもので、たぶん正しい方向なのだと思います。

しかし私の今の立場は学者ではなく経営者。
会社のルーティンワークだけで一日が終わってしまうのではなく、しかも経済的にも安定するやり方を考えなければなりません。
上場路線だと、それだけで一生が終わってしまい、本当にやりたいことが出来ずに死んでしまいそうです(しかも上場できるかどうかも分からない)。
ならばそういうリスキーな方向は目指さないで、コツコツとした努力で実現できる(かもしれない)路線を目標としました。
それが「超優秀なワクワク家内企業」。
何が超優秀かといえばまずは「トイレのきれいさ」。
ついでに財務内容の抜群さ。

ではどのようにしてそのような会社にするか?
その答えが「人手のいらない累積経営」。
私も不動産業界に入って33年、不動産会社を経営して28年。
いろんなことをやってきましたが、街の不動産店がやらなければいけないことは「これしかない!」と確信できるようになりました。
当社の場合は「自社所有収益物件」と「コインパーキング」に絞っていくつもりです。
いずれもオーナーを目指します。
自社所有収益物件は駅からの徒歩圏内の分譲マンションに限定。
案内するにしても車は不要。
コインパーキングは宝塚市内に限定。
「自社所有で自社運営」がビジネスモデル。

累積経営で安定収入を得ながら売買仲介や分譲事業はいいと思うのですが、安定収入なくしてフローばかりを追い求めていくのは、調子が悪くなった時が大変。
好調時につい調子に乗り、人の増員や過大な設備投資に陥りがちです。
その点「コツコツ型の累積経営」は一気に増やそうとしても、なかなか増えないのです。

収益物件にせよ、コインパーキングにせよ、自社所有するのは大変です。
でも大変だからと言って、目指さなければそうなりません。
昔、松下幸之助の講演で「ダム経営」のことを聞いた受講者の一人が「ダム経営の大切さは分かりましたが、そこまでの余裕はなかなかありません。どうすればダム経営を実現できるのですか?」。
松下幸之助は「さあ、そこですが、思わんと叶わんでしょうなぁ」。
聴衆からは失笑が漏れたそうですが、その時「そうか、思わないと実現しないのだ」と心底納得した人がいました。
それが京セラの稲盛和夫さんだったそうです。
だから累積経営だって、まず思うことです。
私なんか、これしかないと思っています。