「今までは助走期間、これからが本番」その3

私が目指している今後のビジネスモデルは「人手がかからない累積経営」です。
コインパーキングも一種のロボットなので、人手は極めて少なくてすみます。
ただしコインパーキングの開拓に営業マンを使う場合は別です。
自社の土地にコインパーキングを設置していく場合は、ほとんどの作業をアウトソーシングできるため、専任の担当者すら不要です。

収益物件の場合も、管理側ではなく、できるだけ自らオーナーになりたいものです。
オーナーだとリスクも高いのですが、利益率も高くなります。
会社自体がどんどん大きくなっていく場合は別なのですが、仲介や管理をいつまでも自分一人でやっていくわけにはいきません。
当然体力の限界というものがあります。
体力を使っての仲介業が出来るのはせいぜい40歳までではないでしょうか。
それまでに人脈を作っておかないと、40歳以降の仲介はかなり厳しいと言わざるを得ません。

建売業は年を取ってからも少人数で(というよりも自分一人ででも)出来る業務なのですが、常に土地を仕入れていかなければならず、どこかで破綻をきたすケースが少なくありません。
何回かは上手くいくのですが、どこかでミスし墓穴を掘ってしまうのです。
言ってみれば「ホップ、ステップ、ジャポン!」という感じなのです。

不動産の買取り転売も一人ででもできる業種なのですが、3つのポイントがあります。
情報収集力と、目利き力と、資金調達力です。
ただこれはミクロの能力であって、本当はもっと大きな経済自体の動向を察知するマクロの勘所が極めて大事ではないかと思うのです。
不動産を買って売った時の差益が面白く、ついつい深追いしてしまいがちなのですが、追っているうちに不動産市況の変化の潮目に気づかず、深手を負うことが往々にして見受けられます。

自社の収益物件を長い時間をかけて増やしていき、安定収入が固定費を上回るようにするのが、街の不動産店の理想の姿ではないかと思うのです。
自社の資金繰りにゆとりがあると、仮に仲介業や管理業をしていてもガツガツせずに余裕のある仕事が出来ます。
若い時にハッキリとそういう方向を目指し、時間をかけて努力していかないと、なかなか安定収益路線は歩めません。
これは松下幸之助が言うところの「ダム経営」に近い考え方ではないかと思うのです。