幕末の将軍たち

NHK大河ドラマは今まで滅多に見たことがなかったのですが、『篤姫』は家族が見ているので、時々一緒に見ています。
見た感想は「けっこう歴史の勉強になる」。
それに「出てくる俳優・女優さんがムチャクチャ上手い!」。
篤姫薩摩藩から「うつけ」と言われた13台将軍徳川家定のもとに輿入れするのですが、日本自体が激動の時代を迎え、それと運命を共にするわけです。

今でも分からないのですが、なぜ幕府が外様の薩摩藩から嫁入りさせたのかということです。
事実、後に薩摩藩は倒幕運動に入ります。
この辺の事情や時代背景を、もっと勉強してみたいものです。
また楽しみが出来ました。

以前から明治維新には興味があったのですが、それは志士たちに興味があったから。
薩摩藩西郷隆盛大久保利通長州藩吉田松陰高杉晋作久坂玄瑞大村益次郎伊藤博文土佐藩坂本竜馬など、どの人物もまことに魅力的です。
逆に当時の朝廷や幕府には、あまり関心がありませんでした。
でも徳川家定や家茂や慶喜など、あるいは孝明天皇のことなども、もっと調べてみたくなりました。
以前に岡山県黒住教の本部へ行き、孝明天皇と黒住宗忠が精神的に近しい間柄であったことを知ったことがあります。
孝明天皇は攘夷派のトップにおられるような方だったのですが、37歳の若さで亡くなっています。
徳川家茂も享年わずか21歳。
もっと長生きしていたら、名君として世に名前が残っていたのではないかと言われています(勝海舟なども、ものすごく徳川家茂のことを買っていました)。

徳川慶喜大政奉還した時は、まだ31歳だったのですね。
討幕軍との戦いで、大阪から軍艦で江戸に“とっとと”逃げ帰ったので、大したことがない人物だと思っていました。
しかし、もしこの人が本気で薩摩や長州と戦う決意をしていたなら、たぶん日本はフランスやイギリスをも巻き込んで、真っ二つに分かれて戦い、国力を疲弊させていたかもしれません。
その結果、植民地の日を歩んでいた可能性だってあります。

ひょっとしたら徳川慶喜は日本を救った大恩人なのかもしれません。
もしくは徳川慶喜の大局を見通した歴史観が日本を救ったとも言えるのではないでしょうか。
ちなみに徳川慶喜は31歳で大政奉還後77歳で没するまで公職には一切つかず、趣味に生きました。
趣味の中では写真が最も有名ですが、ほかにも二十いくつもの趣味があり、それぞれに相当高レベルにまで達していたようです(『徳川慶喜家カメラマン二代目』(徳川慶朝角川書店・724円)より…今日読みました)。

1853年にペリーが来航してから幕府が倒れるまで15年ほどしかかかっていません。
250年以上も続いた幕藩体制があっさりと崩れ去ってしまうなんて、当時の人々には信じられなかったことでしょう。
時代の激変という意味では、現在とも通じるところがあるかもしれません。
自分で書いていて、ますます興味が湧いてきました。
このあとインターネットで本を探して注文しようと思います。