カラダの反乱

高校を卒業し東京へ出て、自転車に商品を積んで売り歩いた行商から始め、会社を一部上場にまで持っていった方を知っています。

 

そういった人は、ともすれば強引な「やり手」といった雰囲気の人が少なくないのですが、私が知っているその方は極めて謙虚で温和なオーラが漂っています。

 

ただし「ハードワーク」という点では例外でなく、尋常でない労働時間を費やしてこられました。

 

クルマに商品を積み込み、地方に売りに出る場合でも、車中泊を当たり前のように行っていました。

 

ある時など寝ている間に雪が降り積もり、110番して助けてもらったこともあったとのこと。

 

「3日間の徹夜」というのも、そう珍しいことではなかったとお聞きしました。

 

大変な人格者なのですが、晩年は体の不調に悩まされておられます。

 

別の例で、猛烈な受験勉強をして医学部に入り、その後も猛烈に働き、病院の一大チェーンを築き上げた人がいます。

 

昔、その人の講演を聞きに行ったことがありますが、とにかくその熱血行動には舌を巻くしかなく、とうてい真似できないと思いました。

 

しかしながら今その方は寝たきり状態になっています。

 

一言でいえば「カラダの反乱」だと思うのです。

 

体力が元々ある人は、少々のムチャをしても体がついてくるので、ますますムチャをし、体が悲鳴を上げているのに、それにも気がつかず頑張ってしまうことがあります。

 

蓄積された疲労やムチャは、早ければ厄年のころ、遅ければ晩年に一気に「致命的な具合の悪さ」となって出てくるようです。

 

超「仕事ができる」人たちでも、健康の「当たり前の法則」から逃れることができないというのは事実のようです。