きついぞ、不動産投資

サラリーマン兼業不動産投資家が書いた本が、
たくさん出版されています。
私はそのほぼすべての本に目を通しています。

「収入がいくら増えた」とか「資産が何億円になった」
とかいうことがよく書かれているのですが、
肝心の借入額については一切書かれておらず、
「一体どうなっているのだろう?」といつも疑問に
思っていました。。

先日「比較的うまく投資ができている」という
兼業投資家にインタビューしたCDを聴きました。

銀行から融資を引っ張ってこられた成功体験や
テクニックについて詳細に述べられていました。

結果、今の状態が「資産4億円」、「負債4億円」、
「手残りのキャッシュフローが年1,200万円」とのことです。

うまく行っている人でこの状態であるのであれば
「不動産投資というのはちょっとキツイなぁ」
と思わざるを得ませんでした。

資産価値は年数が経つにつれドンドン下がっていくので、
それに見合うだけ(あるいはそれ以上に)
負債が減っていくかどうかが重要なポイントになります。

もし資産額より負債額の方が大きい債務超過状態になると、
仮に所有不動産を売却しても
債務だけが残ってしまうということになります。

4億円の投資額(と言うより借入額)に対し、
キャッシュフローが1,200万円だけだと、
空室や滞納やリフォームや修理が出てきたときに
対応しきれるのかどうかも心配です。

少なくとも1,200万円は生活費や娯楽費に使うわけにはいかず、
いざという時のための予備費として
積み立てておく必要があります。
一番いいのは借入返済に充てることでしょう。

仮に何もなくスムーズに運営できたとしても、
減価償却が終わった時点で、納税額が一挙に増え、
たちまちキャッシュが足らなくなってしまいます。

以前に兼業投資家の勉強会に参加したことがあるのですが、
何とも言えぬ違和感(ハッキリ言うと「貧乏波動」)に
耐えられず、途中退席してしまった経験があるのは、
根底にこういう理由があったからかもしれないと、
今になって気がついた次第です。