やっぱりインカムゲイン

不動産投資でも株式投資でも、売ったり買ったりして
差益を追求するのがキャピタルゲイン方式。

それに対し、賃料収益や配当を求めて投資するのが
インカムゲイン方式。
今の私は圧倒的にインカムゲイン方式です。

本業が不動産業なので、過去に買取り転売に
手を出したこともあったのですが、
損はしなかったものの、気持ちが全然乗りませんでした。

買った途端に「早く売らなければ」と気持ちが急(せ)く
からです。

それよりもジックリと収益物件を育てていく方が、
よほど精神的に安定しているし、
こちらの心の成長だって伴うのです。

不動産投資をしている人たちをジッと観察していると、
キャピタルゲインを狙っている人たちよりも、
インカムゲインをメインにしている人たちの方が、
ずっと人格的に優れていることが多いのです。

不動産を例に取るならば、街を愛する気持ちがないと、
長期間にわたるインカムゲインは手にできないと思うのです。

不動産でも株でも、市況が良い時に売却し、
そこで利益を出すのはいいのですが、調子に乗って、
また新しい物件なり銘柄なりを買ってしまい、
その時点で市況が崩れるなんてことがよく起こりがちなのです。

売却すると税金や手数料を払わなければならず、
そのぶん目減りするわけです。
それならば売らずに、ずっと持っていた方がいいのではないか
ということになります。

売ったり買ったりしている間に、キャッシュが増えていけば
いいのですが、手元にキャッシュがちっとも残らなかったり、
逆に借入金が増えたりするケースも少なくないのではないでしょうか。

1989年をピークとしたバブルが崩壊したあと
「あれだけ儲けたお金は一体どこへ行ったのだ?」
と途方に暮れた経験が私にもあります。