言語のビックリ体験

中国語やフランス語を勉強しているのですが、各言語にはそれぞれ特徴的なことがあり、日本語や英語に慣れてしまっていると、時々ビックリするようなことに出くわします。

中国語は発音だけが難しく、文法は簡単です。
その中国語で一番面食らったのは、中国語には「イエス」と「ノー」を表す言葉がないことです。
フランス語だと「ウィ」と「ノン」、ドイツ語だと「ヤー」と「ナイン」で、取り合えずその返事をしておけばいいわけですが、これがないとなると返事するのに実に不便なのです。

また中国語には過去形も未来形もありません。
そういう使い方をしたいときは、例えば「昨日」とか「3年後」とか言った言葉を文に入れて表現するのです。
日本語の母音は「あいうえお」の5つですが、中国語の短母音は6つあります。
このことを教養のある知人の中国人に言うと、何と知りませんでした。

台湾や香港では昔ながらの漢字を使っていますが、中国本土では簡略化した漢字を用いています。
日本人の私が見てもよく分からない漢字が多いのですが、この政策は文化的には大失敗だったと思います。
まさに「文化の断絶」そのものです。
仮に今の中華人民共和国がなくなったら、また昔の漢字が復活するのではないかという気がしています。

フランス語は名詞が男性と女性に分かれます。
形容詞などは男性用と女性用とで違ったりするので、どうしてそこまで区別しなければならないのか不思議なくらいです。
また書かれているのに読まない字があるのです。

例えば「スポーツ」は最後のツを読まないので「スポ」と発音されます。
「パリス」は最後の「s」は読まないので「パリ」。
でも英語やドイツ語では「s」も読んで「パリス」と言います。

フランス語の数字も奇妙で、例えば「78」は「60と18」といった感じで読みます。
「97」などは「4つの20」と「17」などと読むので、最初はびっくりします。
動詞も変化の仕方がムチャクチャなのがあり、例えば「行く」という意味の単語は、原型は「アレ」なのですが、主語によって「ベ」や「バ」や「ザロン」や「ブレ」などと「わけわからん」変化をするのです。