自分が持つモノに定数を決める

いい人生にするためには、まず「場」をキレイにしなければなりません。
場をキレイにするためには掃除が必要なのですが、その前にモノを捨てなければ決してキレイにはならないのです。
モノを捨てると運気が上がるというのは、いつも感じることでもあります。

「1日1捨て」を目指すぐらいでちょうどいいのではないかと思っています。
モノを捨てていくと、次第にお気に入りだけが残っていきます。
そしてお気に入りのモノだけに囲まれた生活は実に快適なのです。

例えば、お気に入りの文房具が周りにあるだけでモチベーションが上がり、デスクワークにスッと取り掛かることができます。
「お『気』に入り」だから、文字通りそこには自分の「氣」が入っていくのです。
従ってあまりに数が多すぎると、氣が入らず、逆に気が散ってしまいます。

ひょっとしたら自分が持つモノには定数というのがあるのかもしれません。
嘘か本当か知りませんが「フランス人は服を10着しか持たない」というのを読んだことがあります。
確かに服を10着しか持たないとしたら、そこに1着でもお気に入りでない服が入っていたのでは具合が悪いのです。

靴はいつも必ず靴箱にいれ、玄関先には一切置かないのですが、靴箱には自ずと入る容量が決まっています。
つまりフォーマルな靴やスニーカーや和服の時の草履(ぞうり)などもすべて含めて、一定の数以上は持つことが出来ないということでもあるのです。
靴箱に入らない靴は捨てなければなりません。
従っていつもお気に入りの靴ばかりが手元に残るという状態になります。

靴の話をもう少しすると、履いたあとはいつも手入れをします。
フォーマルな靴はピカピカに磨き上げます。
そうすると靴に愛着が湧いてきて、ますます大事にするというわけです。
服でも同じ。
洋服掛けにはお気に入りの服しか入っていないのですが、自ずとすべてを丁寧に扱い、スキッと並べるようになります。

最近、羽織袴を着て外出する練習をしているのですが、着たあと風通しをしてからキチンと畳(たた)まなければなりません。
キモノは着るのも大変、畳むのも大変なのです。
逆に愛着も持つし、実に丁寧に扱うようにもなります。
これは着物を着だしてから分かったことの一つでもあります。