今の私には若い頃と明らかに違っていることがあ
り、それは実は「ファッション」なのであります。
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学生の頃はもとより、社会人になってからも着る
服にはほとんど関心を示さずに来ました。
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社会人になってからは、さすがに見すぼらしい服
装はしなくなったと思うのですが、逆にスーツ以
外の服を着ることはありませんでした。
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ところが海外への1人旅が増えた頃から、海外旅行
で着る服に困り出したのです。
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今さらバックパッカーのような旅はできないし、
一流のホテルにも泊まりたい。
しかし街を徹底的に歩き回って、その街の匂い
を嗅いでみたい…。
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そういったフォーマルとカジュアルの相反する要
求を満たす服装はないだろうかと、阪急メンズ館
に行き、コーディネートをお願いしたのです。
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数年間あれやこれやと試行錯誤を重ねた結果、今
はヒッキーフリーマンのジャケットと、ホリゾン
タルの襟の白いシャツと、黒いパンツ(ズボン)
という定番に収まりました。
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数はそんなに多くないのですが、すべてお気に入
りの服です。
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服に限らず、お気に入りのモノだけに囲まれた生
活は、実に快適です。
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近藤麻理恵さんの影響もあり、「ときめくか、
ときめかないか」で選別し、ときめかない服はす
べて捨てました(そしてそれは大正解でした)。
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本を読んでいると、どうせお気に入りの服しか着
ないのだからと、まったく同じ種類の服装を何着
か持ち、毎日同じ格好をしている著者がいました。
(写真も見たのですが、それなりに馴染んでいて、
決しておかしいものではありません)。
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斎藤一人さんいわく、「お金持ちはお金持ちらし
い格好をすべき」とのことです。
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「なりたい自分に相応しい服を着なさい。そうす
ればその服があなたを『なりたい自分』に導いて
くれます」という「しぎはらひろこ」さんの考え
方にも刺激を受けました。
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オシャレをすると自分に自信が持てるのですが、
「オシャレは実は相手のためにする」というこ
とが最近わかってきました。
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相手への敬意でもあるし、例えば欧州の一流レス
トランには「顧客も一緒になって、みんなで雰囲
気を高めていく」という暗黙の了解があります。
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当然、その中には服装(ドレスコード)も含まれ
ているわけです。