着物の着付け

伊勢神宮へ毎月参拝に行っていることは、このブログで何回も書きました。
今は略礼服で行っているのですが、御垣内(みかきうち)正式参拝の場合は最高の礼服を着用したいわけです。
結界の中で天照大神(アマテラスおおみかみ)や豊受大御神(トヨウケのおおみかみ)と身近にお目にかかれるわけですから、本当はモーニングや燕尾服などの第一礼装で行くべきなのかもしれません。

しかしながら燕尾服だと、いかにも大層そうで違和感があります。
そこで思ったのが「日本人なら黒紋付き袴(はかま)姿で行くべきだ」というものです。
が、着物の着付けは相当難しいのであります。
そこで大阪へわざわざ着付けを習いに行ったのであります。

先生は男性ですが、日本の伝統舞踊の家に生まれ、5歳の時から着物に接していたのだそうです。
一見40代の前半に見えるのですが、実年齢は55歳とのことでビックリしました。
ネイルサロンやヘアサロンがメインの学院なのですが、そこから派生的に着付け教室ができ、もう一つ枝が伸びて男性の着物着付けクラスが出来たのだと思います。

男の着付け教室は3回で終了です。
私の着付けの目標は「黒紋付き羽織袴(はおり・はかま)を着る」なので、最初からそれに向けての練習。
初日から羽織袴を着てしまうところまでやりました。
ひじょうに面白かったのです。

身長にあった袴さえ着用すれば、着物は洋服に比べ融通が利くのです。
少々太ったり痩せたりしてもどうってことなく、同じ着物で通せます。
黒紋付きの羽織であれば、正式な第一礼装としてどんな場でも着ていくことができます。
宮中で天皇陛下にお会いするときだってO.K.
今までそんな機会がなかったのは、そんな時に着る服の準備もしていなかったからだと思います。
黒紋付きを誂(あつら)えたならば、今後はそんなチャンスが出てくるかもしれません。

足袋は黒紋付きの時は必ず白なのだそうです。
またそのとき袴(はかま)は紺か茶にすべきとのこと。
袴はズボンのような「馬乗り」と、スカートのような「行灯(あんどん)」があるのですが、絶対「馬乗り」にすべしと習いました。
絹とポリエステルの生地を触り比べたのですが、明らかに絹の方がモチベーションが上がります。
ただし最近はポリエステルの生地も良くなり、プロが触っても区別がつかないことも多くなったそうです。