異業種の経営の本を読む

本を読んでいると、その著者が読んでよかった本の名前が書かれていることがあります。
そんな時は躊躇(ちゅうちょ)なくアマゾンで注文してしまいます。
ただ、読んでいる本がつまらない本だと、紹介された本もつまらないことが多く、この時はパス。

このところよく美容室や居酒屋の本を読んでいます。
「集客」や「多店舗化」のことなどが書かれていることが多いのですが、業種は違っても経営的に大変に参考になるのです。
美容室で働く人は独立志向が強いし、また食べ物屋さんには人材が集まりにくく、お店を大きくしようとしたり、増やしたりしようとするとき、必ずヒトの問題がネックになってきます。

むしろオフィス系の普通の会社よりも経営が難しいのではないかという気がします。
きのう読んでいた居酒屋の話も壮絶でした。
店を5店舗経営していたとき、出入り業者の人から「店長の姿が見えない」との電話が入りました。

その時は「遅刻して困ったやつだ」くらいに軽く考えていたのですが、ほかの店に電話しても誰も出てこないのです。
段々と事態の重大さが分かってきてパニックになりました。

結局5店舗の店長が結託して全員辞めていたとのこと。
おまけにその中で一番信頼していた人間に店のお金を持ち逃げされたのだそうです。
泣きっ面に蜂とはこのことを言うのでしょう。

美容院でも多店舗化する過程で、必ずヒトの問題が起きています。
不動産販売業でも、営業マンが6名連なって辞めたとか、2つの店のそれぞれの店長が同時期に、顧客をゴソッと引き抜いて独立したとかいう話は”しょっちゅう”聞きます。
先日読んだ税理士事務所でも、大きくなる過程では同じようなことが起こっていたので、いずこも事情はあまり変わらないのでしょう。

しかしながら本を書いている人は、そういったことを乗り越えて今成功しているわけなので、とても参考になるし、実際下手な小説を読むよりドキドキします。
本を読んでいると、みんな苦労しながら、自分の成功パターンを身につけてきていることがよく分かります。
成功パターンを身につけないと、やはり成功はムリなのです。
いかに得意分野を見つけ、いかに得意技を磨き、いかに成功パターンを早く身につけるかが、繁栄へのポイントであるのはどうも間違いがないようです。