読書人天国

15年ほど前にお会いしていた方と、先日たまたま出会ったのですが、その頃私は「月50冊の本を読んでいる」と言っていたそうです。
今は月100冊なので、この15年間で倍増したことになります。
今から10年後にさらに倍増の月200冊になっているかどうかは分かりませんが、可能性は十分にあるのではないかと感じています。

地べたでモノを見るのと、高いところから見るのとでは、随分と様相が違って見えます。
認識力の差とも言えます。
認識力がないと、レベルの低い問題で悩んでしまい、前に進みません。
一方、認識力が高いと、スイスイと問題を解決していけるわけです。

本を読むと、認識力が高まることだけは間違いがありません。
「賢者は歴史に学ぶ」と言いますが、歴史を紐解けば、いくらでも同じような事例を見出すことが出来ます。
自分が今直面している問題が、全く新しい事例である方が珍しいのではないでしょうか。
様々な問題に対し、何も自分たちだけが悩んでいるわけではないのです。

本を読むと、知識、知恵、胆力がつきますが、認識力はそれらを総合したものかもしれません。
情報一つとっても、本を読んでいるといないとでは全然違うのです。

いま本が売れにくい時代だと言われています。
1万冊売れれば、かなりのベストセラーの部類ではないでしょうか。
しかしながら仮に日本の人口を1億人としても、やっと1万人に1人がその本を読んでいるという計算になります。
つまり本1冊読むだけで、ほかの1万人が知らない情報を得ることが出来るわけです。

最近は本の価格が以前と比べたら随分と安くなっています。
今までは平均1,500円ぐらいだったのが、今は平均1,200円ぐらいになっているのではないでしょうか。
私のような本のヘビーユーザーにとっては、とても助かります。

外国の本は日本の本よりも高いですね(日本で買うから高いのではなく、外国の書店で買っても高いのです)。
感覚的には同じような本が倍ぐらいするような気がします。
そういう意味では日本は「読書大国」であり「読書人天国」でもあります。
せっかく天国にいるのに、その恩恵を受けないのは実にもったいないのです。