スイッチON!

人間は何かのキッカケでスイッチが入ると、見事に変身したり成長したりすることがあります。
現代日本の「知の巨人」の渡部昇一先生ですら、小学生の頃は勉強の中身がよく分からなかったようです。
しかしながら高校生の時に良い師と出会って上智大学に進学しました。
上智大学だって、当時は今ほど評価は高くはなかったのです。

渡部昇一先生は奨学金を受けていたので、もし成績が1番から外れるともらえなくなるという恐怖感から、大学時代は猛烈に勉強したそうです。
服装がみすぼらしいという理由で(貧乏だったので)、アメリカへの留学試験面接で落ちたのですが、ドイツへの留学の機会が“ひょんな”キッカケで飛び込んできました。
この辺は運の良さと、その運の良さをつかまえられた普段の努力(つまり猛勉強)の結果です。

渡部昇一先生と比べると、まことにレベルが落ちるのですが、私も小学生の頃は勉強が嫌いで仕方がありませんでした。
中学になっても2年生までは全くの劣等生。
それが中学3年生になった春休みに、矢内正一先生のご自宅でお話を直に2時間ほど聞かせていただいた瞬間から、気持ちのスイッチがオンになったのです。
これが私の運命の分岐点。
今は勉強が面白くて面白くて仕方がないので、人間がどう変わるかは本当に分からないものだと思います。

才能はあるに越したことはありませんが、自分がそのことが好きだと思う時点で、もう既にその分野で才能があるのと同じことだと思うのです。
好きだから「のめり込む」ことができるし、それを努力と表現することも可能です。

どんな分野でも「やる気」を継続させたら何とかなるものです。
要は「やる気」、即ちスイッチをいかにONに入れておくかが最重要課題ということになります。
モノゴトは面白くないと続きません。
イヤなことをいかに我慢して続けるかを考えるより、それをいかにして面白くするかを考えるほうが10倍ぐらい効率がいいような気がします。

私がやりたいことは「読書」と「語学」と「コインパーキング」の3つ(変な取り合わせではあります)。
3つもあるから1つのことに飽きたら、すぐに次のものに取りかかれます。
この3つに絞っていけば、知的にも経済的にも満たされるので実にシンプル。
実際にどれも実に面白く、これらを徹底的に追及していこうと思っているのです。