「マーフィーの法則」では大島淳一という著者が一番有名だと思いますが、これは渡部昇一先生のペンネームなのです。
マーフィーの法則は「眠りながら成功する」なんて題名の本があるぐらいで、普通の「努力成功本」とはちょっと趣(おもむき)が違います。
若い大学教授だった渡部昇一先生は「大学教授がこのような本を出すのはおかしい」といった批判を避けるために、本名ではなくペンネームにされたようです。
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もう40年ほど昔になりますが、渡部昇一先生の講演会のあと、直接ご本人にそのことを確かめたことがあります。
渡辺先生は私の質問に答えずに、すっと逃げるように離れていかれました。
それを見て私は「大島淳一と渡部昇一は同じ人物だ」との確信を得ました。
今はもう本の中でもそのことを肯定されています。
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マーフィーの法則の要諦は「虫のいいことを考え、その実現を潜在意識に任せてしまう」というものです。
仕事も出来ない人間がこんなことを言っていたら一笑に付されますが、渡部昇一先生のような実績を上げている人が言うのですから間違いがありません。
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実はこの「虫のいいことを考える」というのも案外難しいのです。
教養があるマジメな人は「虫のいいことを考えるなんて“はしたない”」と考えるのかどうかは知りませんが、虫のいいことを“のっけ”から否定してしまうのです。
だから実現が遠のいてしまいます。
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成功や繁栄にはどうもコツがあるようで、意識すると“しない”とに限らず、成功者はそのコツをうまく使っているように思えます。
そしてそのコツの威力は「才能」や「努力」の100倍くらいあるような気がします。
「地頭(じあたま)が良い」というのは、そのコツを上手く取得できる能力のことを言うのではないかと思うのです。
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出来のいい人間が悪い人間に対していう悪口には様々な言葉があるのですが(例えば「アホ」や「バカ」)、出来の悪いほうから言う悪口はただ一つ「大法螺吹き」しかないと読んだことがあります。
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自信を持って堂々と大法螺を吹いていると、まわりが「あの人ならそうなるかもしれない」と錯覚するのです。
そうするとその錯覚につられて自分自身も錯覚し「ひょっとしたら自分はそうなるのだ」なんて考え始めるわけです。
そして実現してしまえば大法螺が大法螺でなくなってしまうところが面白いというか怖いというか。
人生は結構楽しいものなのかもしれません。