仕事ドップリ

『長く働く人は病気にならない』(船木威徳・ディスカヴァー・1,500円)を読みました。
著者は医者なのですが、著者自ら週に100時間働いているとのこと。
それでいて健康的に何ら問題がないそうです。
仕事で成功する人は、やっぱり「仕事ドップリ」なのです。

日経新聞の「私の履歴書」でも、積水ハウスの和田勇会長の営業マン時代の話が書いてありましたが、やはり休んでいないのですね。
全国ナンバーワン営業マンの時は,4か月で40棟の契約数だったそうです。
それだけ成約すれば、休んでいる暇がないのは当然でもあります。

全国でナンバー3ぐらいの美容室チェーンを築き上げた人は、美容の世界で働き始めて以来、1日も休んでいないとのこと。
その人は元々やる気のない工員をしていたのですが、たまたま就職した最初の美容室で「休まない派」に属してからあとは仕事一直線。
日本電産永守重信社長が休むのは正月元旦の午前中だけ。
やっぱり休まないのです。

若い頃は結婚もしないといけないし、子供が出来たらできたで、家族サービスの時間も必要になってくると思います。
しかしながら私のように無事還暦を迎えた人間は、もう仕事以外に時間を使う必要がなくなるのです。
業界団体や親睦団体の仕事に精を出すのもいいかもしれませんが、やはり本業に没頭したほうが面白いような気がするのです。

伊勢神宮には20年に一度の式年遷宮がありますが、仕事でも20年に1度ぐらいの割合で、過去の成功体験を清算して、新しいビジネスモデルや新しい社内体制に抜本的な変えていかなければいけないと思うのです。
先日も伊勢神宮に行ったのですが、式年遷宮が行われた効果で、集客力が30倍ぐらいに跳ね上がっていました。

うらびれた印象の強かった、駅から外宮へ向かう商店街は、いま続々と新しいシャレた店舗に建て替えられています。
これも式年遷宮の明らかな効果。
神宮は宗教的な決まりによって20年に1度建て替えられるのですが、商店のほうは、誰も何にも言わないのに勝手に新しくなっていっているわけです。
式年遷宮はまさに「破壊的創造」そのものだと実感しました。

で、私も「破壊的創造」をしようと思うのです。
そして決めたからには、その道で「仕事ドップリ」。
現役を続けるつもりの95歳まで、あと「35年ほどしか」ありませんが、たぶんその生き方を貫いて後悔はしないはずです。