伊勢神宮のこと

伊勢神宮に毎月訪れているのですが、今回は友人たちと一緒。
また現地でガイドの方に案内していただきました。
従って色んな意味において、1人で行く時の数倍の学びと刺激がありました。

伊勢神宮というのは内宮(ないくう)と外宮(げくう)という2つの大きな神社があるわけですが、実は125もの神社の総称でもあるのです。
その格によって「正宮(しょうぐう)」、「別宮(べつぐう)」、「摂社(せっしゃ)」、「末社(まっしゃ)」、「所管社(しょかんしゃ)」と分かれます。

2,000年前に天照大神(アマテラスおおみかみ)が祭られる内宮ができ、その500年後に外宮ができました。
外宮の神様は豊受大御神(トヨウケのおおみかみ)で、天照大神の食事のお世話をするために丹波の国から移られたのです。
神さまの世界にも転勤があるということに驚かされます。

天照大神に日に2回食事を奉げる「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおみけさい)」は、この2,000年間1日も中断されることなく、連綿と続いているとのこと。
食事のお世話とは言え、5人の神職が前の日から心身を清め、儀式に則(のっと)って火から熾(おこ)していくわけですから大変なことなのです。

20年に一度建物を建て替えていく式年遷宮(しきねんせんぐう)もずっと続けられ今日に至っています(ただし戦国時代の120年間は中断)。
昨年の10月2日に式年遷宮最高の儀式である内宮の「遷御の儀」が執り行われました。
私はそれ以降、伊勢神宮への月参りを始めました。

伊勢神宮は今は国の手を離れ、一宗教法人になっていますが、天皇家とのつながりは変わっていません。
今回の式年遷宮でもヒノキが1万本必要で、570億円ぐらいの費用がかかったようですが、すべて民間の浄財で賄(まかな)えたのはスゴイことだと思います。

天皇陛下伊勢神宮を訪れられた時、どこでお泊りになるのかが疑問だったのですが、神宮の中に「行在所(あんざいしょ)」という宿泊施設があり、その場所もガイドの人に教えてもらいました。
神職は儀式があると身を清めて過ごさなければならないのですが、そのための「斎館(さいかん)」という宿泊所があることも知りました。