まずすべきはコアの発見

「いい会社」は次の3つの条件を満たした会社だと思っていました。
一つは「支払いがいい会社」。
「支払いがいい」とは一種の信用であり、支払いを受けるほうから言えば、こんなありがたい会社はないわけです。
次が「掃除の行き届いている会社」。
掃除が行き届いているから儲かっているとは言えないのですが、掃除は仕事の基本中の基本に違いありません。

3番目に「社員が社長を尊敬している会社」。
いろいろな会社を見てきましたが、社員が社長を尊敬している会社は、相当レベルが高い会社ではないかと思います。
仮に私が社員でも、精神性の高いリーダーの元で働きたいと思います。
カリスマ社長にでもなれば、きっとオーラが出ているのではないかと思うのです。

「顧客第一主義」には反論のしようがないのですが、「顧客」のところを絞らなければ社員がヘトヘトになってしまいます。
また実際に「顧客第一主義」を掲げている会社で、私が知る限り良い会社は一社もなかったように思います。
標語とは裏腹に「我社第一主義」のところが多かったのです。

お客さんにとっても、そこで働く人たちにとっても、協力会社の人たちにとっても、地域の人たちにとっても、すべての人たちをイキイキさせるのが、いい会社なのだと思います。
資金繰りに追われているような状態では困りますが、利益追求に汲汲(きゅうきゅう)としなくていい会社でありたいものです。

安定収入の基(もと)をジックリと一つ一つ築いていく事業をしていきたいと思うのです。
P/Lばかりに目が行くと、会社はバランスを崩してしまいます。
会社の目標は「利益の追求」ではなく「資産を増やしていくこと」と読んだことがありますが、その方向で歩もうと思います。

当社の基本理念は「インカムゲイン・無借金経営・小さな本体」です。
不動産を活用してのインカムゲイン、即ち安定収入を目指します。
けっしてキャピタルゲイン狙いではないのです。
無借金経営も貫こうと思います。
「小さな本体」では雇用創出という社会的使命が果たせませんが、その分どんどんアウトソーシングして、社外での雇用創出に貢献したいと思うのです。

いかに早く自社のコアの部分に気づき、そのコアに自社の経営資源を集中していくかが極めて大事なことだと思うのです。
コアを徹底して磨き上げることこそが、ダントツ経営に結びついていくのに違いありません。
コアへの徹底集中は自信と利益の源だし、経営の醍醐味もそこにあるような気がするのです。