シンプルな生活

ある友人のお宅にはテレビがないとのことです。
もうそれだけで私など「文化の高さ」を感じてしまいます。
節電が叫ばれている今、「テレビのスイッチを切る運動」が広まれば、一挙に節電の問題は解決だと思うのですが、誰も言わないのが不思議です。
最近のテレビ番組には、あまり内容がないようにも思えます。
私も関西人なので「お笑い」は大好きなのですが、名前も覚えないうちに消えていく芸人が多いことに驚かされます。
テレビから距離を置くことが、知的生活には欠かせないと思うのです。

人間として生まれた喜びの一つに「常に成長し向上している自分を発見すること」があるのではないでしょうか。
上昇への意欲がなくなった時が老いぼれへの第一歩となります。
老若男女にかかわらず、向上心のない人と話していても、あまり面白くないのです。

逆に「やる気」満々の人と話していると、こちらまでエキサイトしてきます。
やる気は伝導するのです。
「やる気」に満ちた人たちと接触することが第一ではないでしょうか。
また常に「やる気」をまわりに伝導する自分でありたいとも思うのです。

生活をできるだけシンプルにしようと思います。
だからと言って「贅沢は敵だ」と言っているわけではありません。
むしろ「贅沢はステキ」だと思っています。
余裕のある人たちが贅沢していかないと、文化の伝承ができません。
早い話が世界に誇れる和食の技だって、食べる人がいるからこそ後世に伝わっていくのではないでしょうか。
歌舞伎や相撲の世界だって、パトロンや旦那衆やタニマチの存在があってこそ成り立ち、継続しているわけです。

特にデフレの時代は個人がお金を使っていかないと、経済が回りません。
私も何とかお金を使う方向で頑張ろうと思っているのですが、買い物に行く時間がありません。
だからせっせとインターネットで購入しているという次第なのです。

贅沢はいいのですが、経済的に具合が悪くなった時に、さっと生活の質を下げられるようにしておかなければなりません。
経営者でも見栄っ張りの人は会社を倒産させることが多いのです。
個人でも会社でも、いざとなったら損益分岐点をドンと下げられる「心のシンプルさ」が必要だと思うのです。