セミナーの講師をして下さったH.Hさんはスゴイかたでした。
講演を聞きながら“ほとほと”感心するばかりでありました。
講演は途中の質疑応答を含めて4時間という長丁場だったのですが、時間の長さを感じませんでした。
第1部の講演テーマが「任売の実務」。
第2部が「アメリカの不動産流通事情」でした。
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H.Hさんは十数年間、柔道とレスリングをやってきた格闘家だったのだそうです(変形した耳がそれを物語っていました)。
大学も体育会のレスリング部で、毎日練習に明け暮れていて、ジャンボ鶴田は先輩に当たるとのこと。
H.H.さんの印象は知的で穏やかで、講演の間も性格の良さが滲(みじ)出ていました。
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H.Hさんは23歳の時に故郷の新潟に帰り、土地家屋調査士事務所を開設。
しだいに税理士、司法書士、一級建築士、弁護士などの専門家を集めて「よろず相談所」のような事務所になっていきました。
「士(さむらい)」業の「ワンストップ・サービス・ショップ」といった感じでしょうか。
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10年前に東京へ移り、アメリカのエスクローシステムを日本に普及させる仕事をコアに活躍なさっています。
やはり「不動産流通は先進国アメリカに学べ」なのだそうです。
日本が後進国とは思いませんが、先行くシステムを真似するのが一番手っ取り早いわけです。
そのためH.Hさんは年に6回ほどもアメリカに勉強に行っているのだそうです。
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第1部のテーマの「任意売却」は、最近売買仲介業務での有力受託手段になってきた感があります。
住宅ローンが破たんしたあとは、任売か競売かで債権回収が図られるからです。
しかしながら不動産業者が任売を扱おうとしても、まず何から手をかけていったらいいのかよくわからないのではないでしょうか。
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講演ではその辺のことが、ひじょうに分かりやすく説明されていました。
任売を手掛けるには金融機関との連携が不可欠です。
債務者からの信頼も勝ち取らないと、前に進まないこともわかりました。
逆に金融機関からの信頼を得るには、任売の流れや専門用語が分からなければ話にならないわけです。
来年の3月で金融円滑化法案の期限が切れるのですが、そうなると任売市場には急激に物件が出てくることが予想されます。