パリの治安の悪さ

パリに出かけた知人のうち3組もスリや置き引きで、現金やパスポートを盗まれたという話を聞きました。
パリと言えば一流の観光地です。
フランスも押しも押されもしない先進国の一つのはずで、わけのわからない発展途上国ではありません。
このような所で立て続けに犯罪が起こるというのは、尋常な事態ではありません。

ここ1〜2年でヨーロッパの治安は相当悪くなっているのかもしれません。
私が最後にヨーロッパへ行ったのは1年前。
ブリュッセルミュンヘンへ、それぞれ行きました。
その時は全く治安の悪さというのは感じませんでした。
ここしばらくは特に景気が悪く失業率も高いので、職にあぶれた人たちの一部が犯罪の方向へ向かっているのかもしれません。
何せギリシャやスペインの若者の失業率は50%なのです。

EUができ、EU圏内での人の動きが自由になったことで、犯罪グループも「機動的」に稼ぎのいい場所へ移動していることが考えられます。
旅先で現金やパスポートを盗まれると、ひじょうに落ち込みます。
国が責任を持って犯罪を取り締まっていかないと、ウワサがウワサを呼んで観光客が減少する可能性があります。
現に私だって当面パリへ行くのはやめておこうと思っているぐらいですから。

西洋と東洋の文明の興隆が逆転してきたのかもしれません。
歴史を見ると、600年ごとに西洋と東洋の勢いと力が交代しているのだそうです。
海外旅行へ行くとハッキリわかるのですが、ホテルも食事の質も東洋の方が明らかに上です。
そのうえ治安まで崩れるとなると「西洋の没落」が始まったと言わざるを得なくなるかもしれません。