語学には新聞を

英語の基礎を作るには「やさしい英語」をたくさん聞いたり読んだりするのが一番いいと、元英字新聞の編集長が書いていました。
どこの国でも英語が出来ない人や下手な人は多いのですが、日本はリーダー層でも英語が話せないのが問題なのだと思います。
そもそも大学の授業は英語で行うという国も少なくありません。

日本の大学を出ても「英語の手紙一つ書けない」、「英字新聞一つ読めない」、「英語のスピーチ一つ出来ない」ことが多いわけです。
元編集長によると、これらは英語の基礎ができていないから。
そして英語の基礎を作るには「やさしい英語に大量に接する」ということになります。

私もこの意見には大賛成で、デグチ・メソッドでも「音読・多読・単語力」を謳(うた)っています。
私の場合、英語は「読む」をメインにしていきたいと思っています。
社会人は時間が限られ、「読む」なら「読む」で集中していかないと、とてもじゃないけどモノにならないと思うのです。
せめて「読む」くらい自由自在になりたいものだと思っています。

ところがさて「やさしい英語」の本を見つけようと思うと、これがけっこう難しいのです。
フィクションなら子供用や中学生用の本もあるのでしょうが、残念ながら私はフィクションが読めないのです。
外国の書店に行っても、自分が興味のある分野で「やさしい英語」の本を見つけるのは極めて困難。
ここでいつも突き当たってしまうのです。

ある時ふと「英語の新聞を読んでいくのはどうだろう?」というアイデアが浮かびました。
新聞には当然時事問題が満載で、それ自体に非常に興味があります。
語学うんぬんだけでなく、実際に目新しい情報が飛び込んでくるわけです。
「新聞の英語は難しいのでは?」などというのは全くの固定観念で、難しいのは知らない単語が出てくるだけの話なのです。

そもそも新聞は伝えることが使命です。
逆に言えば「いかに読者に上手く伝えるか」ばかり考えていると言っても過言ではありません。
繰り返し出てくる単語さえマスターしていけば、文章自体は実にストレート。
持って回った言い回しなど皆無なのです。

これに気がついてからは、英字新聞を楽しみながら読めるようになりました。
教科書を勉強するような感じで新聞を読んでいては、続くわけがありません。
新聞が手元にあると、読まずに捨てるようなことはまずなく、必ず何らかの英語と接することになります。
しかも興味のある記事だけに目を通すだけでいいのです。

『ウォールストリート・ジャーナル』と『フィナンシャル・タイムズ』、ついでに『フランクフルター・アルゲマイネ(これはドイツ語)』がほぼ毎日手元に届きます。
ついでに言うと、日本の新聞は『日経』と『日経産業』と『日経金融』と『日経流通』。
業界紙では『週刊住宅新聞』と『全国賃貸住宅新聞』。
新聞業界から表彰してもらってもいいいぐらいの数です。