新しい商品探し

「『人手のいらない累積経営』を目指さなければ生き残れない」と痛感し、当社の場合はコインパーキングを選択しました。
とは言え「自社所有、自社運営」を、そのビジネスモデルとしているので、一挙に増やしていくわけにはいきません。
おまけに「宝塚市内限定」と決めているので、ますます候補地は絞られてしまいます。
もちろん資金繰りの問題もあります。
十数年かけて、毎年1カ所ずつ増えているようなペースです。

ところが商品としてのコインパーキングを見る場合、寿命はあと5年ほどではないかと思うのです。
供給が飽和状態に達するような感じがするからです。
今でも近くにライバルのコインパーキングがオープンすると、極端に売上が下がる時があります。
むろんライバルがある日突然閉鎖するというケースもあり、他社の動向は計算できないし、コントロールもできません。
当社が初めてコインパーキングを営業し出したころは、宝塚市内全部入れても、コインパーキングは5カ所ぐらいのものではなかったかと思います。

駅前に限れば、今はもうコインパーキングがないところを探す方が難しいぐらいです。
駅前に限らず「えっ、ここにもコインパーキングが?」と驚くこともしばしば。
空き地対策としては、一番手っ取り早い活用方法で、だからこそ増え続けているのだと思います。

土地を借りてコインパーキングを運営する場合、閉鎖の原因は「(土地の)売却」と「建築」がほとんどです。
最初から売却や建築が決まっているような土地だと、そもそもコインパーキングにはしません。
逆に言うと「いつ閉鎖になるか」は誰にもわからないわけです。
近くにライバルが登場し売上が下がった時、私はいつも「我慢だ」と自分に言い聞かせています。

いずれにせよ、コインパーキングの商品としての寿命はあと5年と踏んでいます。
ならば今からコインパーキングに代わる商品を探さなければならないわけです。
経営や商品も諸行無常なのです。
いつまでも同じパターンが続くということはありえません。

もっと言えば「過去の成功体験」に引きずられるのが一番危ないと思うのです。
5年など「ぼうっ」としていれば、あっという間に過ぎてしまいます。
常にアンテナを張り、市場の変化に注意し、東京へも海外へも勉強に行き、次の商品を探していきたいと思っています。