【当社のビジネスモデル】

当社の場合、コインパーキングは「自社所有・自社運営」。
コインパーキング用地は借上げではなく所有。
先ほど「累積経営」と「脱・労働集約型」を挙げましたが、出来うるならば極力「オーナー側へ」も入れたいと思います。
賃貸住宅でもそうですが、「オーナー」と「管理」とでは、入ってくる収入が家賃の100%か5%かの違いがあります。
この差は物凄く大きいわけです。
オーナーであれば、物件に対する愛着も違ってきます。
また自分の判断でいろんな創意工夫が出来ます。
出来るだけ「いい物件」にするために改装などの設備投資をしたくても、管理業者である場合はオーナーの承諾が必要なので、自由にやっていくわけにはいきません。

自分がオーナーである場合は、リスクはすべて自分で持たなければいけないのは当たり前ですが、思い通りに出来ないというストレスからは解放されます。
例えば当社のコインパーキングの場合、出来るだけ明るい照明を付けるようにしているのですが、その分余計な費用もかかります。
もし管理であるなら、オーナーから余計な費用の承諾を得るのは、なかなか骨が折れるところですが、自分がオーナーなら、いいと思ったことはさっさと実行してしまえます。

コインパーキングの場合、土地の自社所有のメリットは、土地解約のリスクがゼロということです。
大手のコインパーキング専門会社でも、毎年10%近い解約があるようです。
特に大型のコインパーキング用地が解約になると、大きな痛手です。
たくさんの営業マンを使って、少なくとも毎年10%以上の新規開拓を行なわなければ、前年対比の売上げは下がるということになります。
もし土地の自社所有方式でいくならば、多くの営業マンもいらず、従って経費も少なく、もっとゆったりとした経営を行なっていくことが可能になります。

自社所有方式のメリットは、ほかにもあります。
土地の仕入れにおいて、ほとんど競合しないということです。
コインパーキング運営会社は、ほとんどの場合土地借上げ方式ですから、土地の購入から手がけていく場合、全く競合しません。
また当社の場合、地域を宝塚市内に限定しているので、より密度の濃い情報からの選択が出来ます。
このあたりは地域密着型不動産業の強みでもあります。
レインズや新聞折込の土地情報を丹念に見たり、実際に街を動き回ったりも日常的にしています。
古家付きの土地からコインパーキングをイメージするようなことは、今のところコインパーキング専門会社も、他の地場不動産店もあまりやっていません(だから競合が少ない)。

自社所有方式の最大のメリットは、いうまでもなく収益率の高いことです。
地代がいらないからです。
特に最近は、コインパーキング専門会社同士の競合が厳しく、借り上げ地代が上昇傾向にあります。
借りることが目的ではなく、収益を上げることが目的ですから、あまり高く借りてしまうと赤字になってしまいます。
またコインパーキングは設置から認知まで時間がかかることが多いので、土地借り上げ方式だとその間はまず赤字なので、精神衛生上よくありません。

当社のビジネスモデルには「自社所有」のほかに「自社運営」があります。
ひと言で言えば、集金と清掃を自社で行うというものですが、自社で巡回すると高度な維持管理ができます。
具合の悪いところが見つかっても、すぐに対処できます。
よく他社のコインパーキングで、ゴミが放置されたり、草がぼうぼうになっていたりする所がありますが、自社運営だとこういったことはまず起こりようがありません。

たぶんこれも自社運営のメリットなのですが、自社で巡回できる範囲は限られてきます。
従って密度の濃い設置となります。
巡回するにしても時間が少なくてすみます。
何かあった時でも、さっと行動できます。
移動するだけで時間がかかる配置だと、すべてにおいて非効率です。
直接お金が出て行くことではないので気がつきにくいのですが、密度が濃い配置と、あちこちに点在している配置とでは、コスト的に大きな差となってくるのではないかと思います。