超一流国への道

1989年をピークとするバブルの崩壊は、アメリカの嫉妬を避けるためだったという説があります。
もちろん人の力で出来る話ではなく、人知を超えた天の意図です。
あのまま日本が経済を拡張していくと、アメリカの強烈な嫉妬を買い、戦争(冷戦)状態にまでなっていたのではないかと思われるのです。

歴史にはそういった例がいっぱいあり、かつてのローマとカルタゴの戦争や、近年になってからではイギリスとオランダの戦争があります(イギリスとオランダが戦っていたなんて、ご存知でしたか?)。
いずれも相手方のあまりの繁栄ぶりに嫉妬したというのが真相です。

日本経済が猛烈な勢いで膨張し、アメリカを抜いて世界一になるのが現実味を帯びてきた時、日本人は潜在意識の中で「世界一になること」を恐れ出したのです。
いわば世界一になる覚悟が出来ていなかったとも言えます。
バブルが進むにつれ、それを潰そうとする勢力も出てきました。
マスコミであり、また官僚もそうでした。
早稲田大学を出た実力派新聞記者や、東大を優秀な成績で卒業した官僚は、三流大学を出た不動産屋が羽振りを利かせているのに我慢できなかったというのが、バブル潰しの本音ではなかったかと思うのです(冗談のようですが、本当です)。

社会主義思想の根底には「嫉妬」が存在しています。
金持ちを許さない思想でもあります。
シュンペーターが言うような、企業家精神によって社会を発展させる資本主義でも、嫉妬は敵です。
ついつい成功すると、目立ちたくて仕方がないのですが、そこはぐっと我慢。
地道に経営に打ち込む姿勢が肝要です。
商品やシステムや会社が、世間で評価されるのは全然問題ではないのですが、変なところで経営者が自己顕示欲を満たそうとしてはいけないのです。

今回の東日本大震災は大変な災難ではありますが、膨大なストックのロスという一面、日本経済を苦しめてきたデフレギャップの修正という一面もあります。
GDPはフローの概念なので、当然増えざるを得ません。
台湾からの義捐金が突出するなど、日本が長い間忘れていた「友」の存在もハッキリしました。
政治がこれだけ酷い(ひどい)のに、けっこう頑張っている日本はスゴイと思います。
もうオカミに頼っていてはダメだと日本人が思い始めただけでもよかったのではないでしょうか。

私の予測では、日本は超一流の国になります。
今度こそ「世界一の覚悟」を持って臨もうではありませんか。