中国の最近の動向を見ていると「かつての日本の失敗を全く学習していないとな」と感じます。
太平洋戦争の時、日本は多くの国を敵に回し、例えばABCD包囲網を敷かれました。
すなわち「アメリカ」、「イギリス」、「中国」、「オランダ」による日本への締め付けです。
今の中国は領土の拡張を主張し、周辺国との軋轢(あつれき)や緊張をもたらしており、日本とも尖閣諸島でぶつかっています。
政府が国内統治のためにタカ派的主張を行っていると、軍や民衆の中で突起したタカ派が生まれ、今度はそれに突き上げられるようになり、後退ができなくなってしまうのです。
「臆病者」とか「根性なし」とかいった批判が独り歩きし、コントロール不能になってしまうのは、日本の帝国陸軍でも見られた現象です。
日本政府は中国での戦線拡大を望まなかったのに、満州の日本陸軍(関東軍)が勝手に戦闘を拡大していき、結局は破滅の道を歩まざるを得なかった苦い歴史があります。
今の中国を見ていると「台湾侵攻」の旗振りをはじめ、日本の蹉跌をそのまま踏襲している感覚に陥ります。
日本経済は1989年をピークとするバブルに大いに踊っていました。
飛ぶ鳥を落とす勢いだったのですが、大蔵省や日銀の失敗で、その後の暗黒の30年を迎えてしまいました。
今の中国経済も同じような失敗を繰り返しています。
中国経済の発展に大いに寄与していた(アリババなどの)民営企業を政府がしめつけたり、不動産業や教育産業を政府自らが潰していったりしています。