中国の行方

中国がGDPで日本を抜かし、世界第2位の経済大国ということになっていますが、私はこれを信じていません。
中国のデータほどデタラメはないので、今でも眉唾だと思っています。
中国のデータの非信頼性は、私だけではなく北京中央政府の高官もスピーチの中で話していたことであります。

中国では中央政府が目標を設定すると、地方政府が数字をごまかして目標を達成したようにするのです。
地方政府の役人にとっては、そうしないと出世に響くし、また自分の首が危ないからです。
「上に政策あれば、下に対策あり」は「政府対民衆」だけの構図ではなく、中央政府と地方政府との間でも成り立つ図式なのかもしれません。

中国では以前、電力消費量が減っているのに、発表されたGDPは上がっていたことがあります。
これなど完全に矛盾しているわけで、電力消費量が増大してこそGDPが上がるはずなのです。
電力消費量が減っているのにGDPが上がるとすれば、余程の「省エネ」技術革新が生まれていなければならないわけです。

昨年、アメリカのゲイツ長官が中国を訪問したその日に、中国でステルス機の試験飛行が行われました。
「これは私に対する当てつけか?」とゲイツ長官が首脳会談で問いただしたところ、中国の高官たちは誰もそのことを知らなかったと言います。
中国ではシビリアンコントロールが効いていないのではないかという懸念があるのです。

軍が暴走した後に、それを政府が追従するということがあり得るかもしれません。
中国には7つの軍区があり、もしシビリアンコントロールが効かないとしたら、それぞれが勝手な行動に出る可能性があります。
昔の軍閥のような形態です。
近隣諸国に対し軍事的事件を起こすことも十分考えられます(例えば南沙諸島尖閣諸島や台湾沖で)。

中国の国防費は近年突出していますが、実は発表されている国防費だけではなく、公共事業費に国防費が紛れ込んでいたりして、実際は数倍の予算が組まれていると言われます。
また軍自体がさまざまな企業を経営していると言われます。
中国内の「経済」の勢力が力を持つと、日本とは良い関係が保てるのですが、「政治」が顔を出すと反日、「軍事」が突出すると最悪となります。