世界動向を考える その2

日本経済自体は緩(ゆる)やかに回復しているように思えます。
政府や日銀がヘマをしない限り、このまま徐々に上向いていくと思うのですが、問題は世界経済。
ヨーロッパ以上に中国経済がガタガタになる可能性があります。
いま中国では「開放路線」と「毛沢東路線」との激烈な内部闘争があり、今後どちらが覇権を握るかは予断を許しません。

人民解放軍は無論「毛沢東路線」派です。
また人民解放軍は7つの軍区に分かれているのですが、それぞれを中央政府がしっかり押さえているかと言えば、そうでもないような気がするのです。
7つの各軍部は、それぞれ別々の独立した組織で、大陸にいた昔の日本軍のように、政府の意向を無視して勝手に軍事行動を行うリスクがあります。

ステルス機のテスト飛行のことを、アメリカのゲイツ長官に指摘されるまで、中国の中央政府の高官たちは誰も知らなかったという「事件」もありました。
中国ではシビリアンコントロールがもう効かなくなっているのではないかという危惧があるのです。

中国が北朝鮮と国境を接している地域は、瀋陽軍区です。
瀋陽軍区は中国陸軍の中では一番機械化が進んでおり、それだけ軍事力が抜きんでています。
瀋陽軍区が北朝鮮に対し、相当影響力を持っていることは容易に推測できます。
北朝鮮をサポートをしているとも言えるし、圧力をかけているとも言えます。

北朝鮮が今後も暴発行為を行った場合、北京政府はそれを見過ごすことは出来ません。
が、瀋陽軍がそれに異議を述べた場合、中央政府と対立することになります。
その場合、瀋陽軍が北京を制圧するというオプションもあるのです。
そうなると中国自体が分裂。
その後の行方は容易には推測できません。

私は2012年はかなり混沌とした年になると予測していました(今もそう思っています)。
欧州の経済問題や中国の経済・軍事問題が、もっと顕在化して表面に出てくるように思うのです。
モノゴトが顕在化するまでには、必ずその兆候が見られます。
それらの兆候はもう既にいくつも出てきているのです。

世界や世の中がどう動くかは分からないのですが、大変動に備えて自分たちが出来ることをやっておきたいと思うのです。
まずは健康に留意すること。
どんなことが起こっても、健康であればけっこう対処できるはずです。
また会社経営的には、キャッシュポジションを高め、B/Sを良くしておくということが考えられます。
ムダになること覚悟で、私は「サバイバル・グッズ」が詰まったリュックを購入しました。
ミネラルウォーターも一定量確保しています。
大げさのように見えますが「備えあれば憂いなし」なのであります。