年千冊の読書力 その18

「人生で大事なことは、すべて映画で学んだ」という何かのキャッチフレーズを聞いたことがあります。
その伝でいけば私の場合「人生で大切なことは、ほとんど本で学んだ」と言えそうです。
本からは単に知識だけでなく、胆力のようなものまで得たように思うのです。

人生の師と仰げるような人との出会いは、多分に「運」の要素があるかもしれませんが、本の場合は運は必要なし。
要は読んでいく意志さえあれば、必ず意中の本と出会えるようになっています。
「人脈」ならぬ「本脈」。
本を読めば次から次へと読みたい本が広がっていきます。
「この著者はすごい!」と思えば、今ではインターネットでごく簡単に、その著者が書いた本をほとんどそろえることが出来ます。

何かを学ぼうと思った時でも、本から入るのが一番手っ取り早いと思うのです。
費用対効率だって本が一番。
今の新刊書の値段はだいたい1,500円。
その著者からその内容を直接聞こうと思えば、交通費だけで1,500円では足らないのではないでしょうか。
時間だって、セミナーで聞いたり、テープで聴いたりするよりも、速読すればずっと節約できます。
第一、まず会えない人にだって、本なら簡単に対面できるわけです。
古代の賢人にでも、異国のカリスマにでも、本は時空を超えて自由自在。

聖書の冒頭に「はじめに言葉ありき。言葉は神なり」という文章が出てきます。
私は、この世は波動で成り立っていると思っています。
その波動がシンボリックに具現化したものが「言葉」。
日本には古来「言霊(ことだま)」という思想がありますが、言葉自体が持つパワーが、この世を形作り、また変化させていっているのかもしれません。
(説明が“ややこしい”のですが、書いている方もよく分かっていないので、気にしないでください)
思想は言葉で成り立ち、思想それ自体が世の中を動かす力を持っています。
そして思想は書物によって伝えられていくのです。
従って本が持つ潜在的パワーはスゴイのです。