近代の歴代アメリカ大統領 その2

1969年から1974年までは共和党ニクソン大統領です。
ベトナムからアメリカ軍が撤退し、北ベトナムの勝利をもってベトナム戦争終結
アメリカ軍は常に、軍事的敵と国内世論との両方を相手にしなければいけないので、なかなか大変です。
2つの「ニクソン・ショック」というのがありました。
一つは1971年7月15日に行われた「中華人民共和国への訪問予告」。
ソビエトへの牽制のため、アメリカは中国に近づきました。

もう一つは8月15日の「金とドルとの交換停止宣言」。
これにより通貨の変動相場制への移行が行われることになります。
ニクソン・ショックは2つとも、日本にとって天地驚愕の大ショックでもありました。
ニクソン大統領は仕事が出来る「やり手」であったことは間違いがないと思うのですが、「ウォーターゲート事件」により任期途中で辞任した唯一のアメリカ大統領となります。

ニクソンの後を、副大統領だったフォードが継ぎました(共和党:在任期間1974年〜1977年)。
フォードは前副大統領が辞任した後に副大統領になり、またニクソンが辞任したため大統領となりました。
要は、大統領選を経ずして大統領になった史上唯一の人物ということになります。

次に出たのが民主党のカーター大統領(在任期間1977年〜1981年)。
イランでの米大使館襲撃事件が起こり、これを解決できず、1期のみの任期で共和党レーガンと交代。
レーガン大統領(共和党:在任期間1981年〜1989年)は一発のミサイルを打つこともなく、ソ連を崩壊させました。
この時代、イギリスのサッチャーソ連ゴルバチョフや日本の中曽根など、役者が揃っていた感があります。

レーガンの次が同じく共和党ブッシュ大統領(在任期間1989年〜2001年)。
湾岸戦争のあと、アメリカの景気が悪くなり、1期のみの任期に終わりました。
次は民主党に替わりクリントン大統領(在任期間:1993年〜2001年)。
IT・金融にアメリカ経済の軸足を移し、これが上手くいき、長い好景気をもたらしました。
また財政も黒字にするなど、けっこう経済の分野では成功しています。

ジョージ・ブッシュ共和党で在任期間は2001年から2009年。
大統領に就任したその年の9月11日に航空機同時多発テロが起こり、そのあとアフガニスタンイラクへと侵攻。
ハリケーンカトリーナサブプライム金融危機なども在任中に起こりました。
このあとアメリカ初の黒人大統領オバマの登場となるわけです(民主党:2009年〜)。