トランプ大統領

トランプが選挙戦に出てきたときは、泡沫候補そのものの扱いでした。
それが「あれよあれよ」という間に、共和党の有力候補を引きずり落とし、最後は本命のクリントンに圧勝しました。
正直なところ、私自身はトランプが勝つ確信はあまりなかったし、そんなに好きなタイプでもありませんでした。

が、何冊も本を読んでいると、トランプは意外にも(偉大な)大統領の資質を十分に持っていることが分かりました。
選挙戦の結末は予想できませんでしたが「案外トランプでもいいかもしれない」と途中から思うようになりました。
物事の本質が見えてくるのは「読書家の特権」ではないかと思います。

韓国のパク・クネが大統領になったとき「朴正熙の娘さんだからきっと親日に違いない」という期待もあったのですが、何冊も本を読んでいると、この人が心の底からの反日であることが早い段階で分かりました。
実際、最初のころは様々なところで、日本を徹底的に非難していました。
途中から非難をやめたのは、アメリカからの強いプレッシャーがあったからです。

中国に極端にすり寄るなど、危うい方向に向かって進んでいましたが、今はそれらの外交がすべて失敗に終ったことがハッキリしています。
外交面だけでなく、経済面もダメになってきたのですが、最近は大統領自身が新しいスキャンダルにより四面楚歌の状態です。
台湾の馬英九・前総統の支持率が最後のほうは10%を切っていましたが、今のパク・クネ大統領も同じような支持率ではないかと思います。

本を読んでいると、ロシアのプーチン大統領が実は親日だということがわかってきました。
北方領土の問題も今を外すと、次の機会が来るまで相当の時間(何十年も)がかかるような気がします。
今まではアメリカに遠慮しながらロシアとの交渉を行わなければならなかったのですが、トランプ大統領になった今、北方領土問題にフォローの風が吹いてきたように思います。

トランプ大統領は、プーチン大統領に一目置いているので、アメリカとロシアと日本が緩(ゆる)い絆(きずな)で結ばれていく可能性があるのではないかとすら考えています。
それに対抗する勢力が「EUと中国」連合体で、国際情勢は今までとは違った、全く新しい局面に入っていくかもしれません。

トランプ大統領は、今のところ「反TPP」できていますが、ビジネスマンらしくメリットが理解できた時点で、あっさりと方向転換するかもしれません。
そうすると今後はTPPグループとAIIBグループの勢力争いになると言えなくもありません。
TPPの本質は、実は「対中国包囲網」なのです。