B/S・P/Lを見直す

P/LとB/S(損益計算書貸借対照表)を半日かけて見直しました。
経理や財務出身の経営者なら別でしょうが、ふつう中小企業の(特に営業出身の)経営者は、まずこういった書類を見ないのです。
私はサラリーマンの時に会計学と簿記を勉強したので、多少は理解しているつもりなのですが、その後ほとんど重視してこなかったというのが実情です。

これからはP/L経営ではなく、B/S経営が重要と学び、B/Sの「総資産」の改善を行なっていくつもりです。
償却資産の見直しでは、実際には影も形もないパソコン類や看板類がB/Sの帳簿上に残っているのを発見しビックリしました。
余計な固定資産もどんどん売却するなり処分するなりしていきたいと考えています。

きのうは主にP/Lの見直しを行いました。
「過去の数字など、どんなに見直しても1円も儲からない」という頭があったため、今まで人任せだったのです。
しかし見直してみると、やはりいろいろと問題点が見えてきました。
まず今のP/Lのやり方では、いくら眺めても経営の実態が分からないということが分かりました。

不動産仲介業や管理業をやっている場合「売上」や「売上原価」は出てこないのです。
いきなり「粗利益」。
要は仲介手数料や管理手数料のことです。
数は多くないのですが「サブリース」物件もあります。
これの収入が「受取手数料」に入り総額の底上げをし、一方の借り上げ家賃は一般経費の「支払い家賃」に入っているのを発見しました。
これでは経営の実態は全く見えてこないのです。

B/SやP/Lは経営の実態を把握するためにつくるものです。
他人(例えば税務署や銀行)のために作るものではありません。
B/SやP/Lを見ても「先月は儲かった」とか「売上が悪かった」でおしまい。
こちらの関心度および経理能力が低いこともあるのですが、B/S・P/L自体が経営の実態を反映していなかったということもあるのです。
例えば車にかかる経費には「燃料費」や「駐車場代」や「保険料」などがありますが、これらをバラバラの別の勘定科目に入れていては、実際の経営には全く役に立たないのです。
「車両関係費」の勘定科目に全部入れてしまうのが正解だと思うのです。
そうすると例えば営業車1台を増やした時に、月いくらかかるのかがパッと出てくるはずです。

店舗にかかる経費でも同じことで、勘定科目を一本に集約しないと、例えば経費削減の手が打てません。
近々、財務諸表(B/S・P/L)を大改造するつもりです。
今までは営業の結果として財務諸表が作成されたわけですが、今後はむしろ「理想のB/S」を目指して経営していこうと思うのです。
B/S・P/Lを見直してみて、経営の問題点が見えてきたのは大きな収穫です。
少なくとも「のんびりしておられない」ということだけは、ハッキリと分かりました。