勤勉は自分を活かし、世界を救う

「経営は選択」だと言います。
何をやるかを決めることは当然ひじょうに大切ですが、何をやらないかを決めることはもっと大事かもしれません。
たいていは「やらなくてもいいこと」もしくは「やってはいけないこと」をやり、墓穴を掘るのです。
ある一定のところまでは上手くいっているのに、ある地点を超えると途端にガタガタと崩れさるのは、その典型です。

その伝でいけば「人生もまた選択」なのかもしれません。
短い人生、何もかもは出来ないのです。
年を取るにつれ「時間が早くたつ」のは真実。
心理的だけでなく、たぶん本当に物理的にも短くなっているのだと思います(証明は出来ないのですが)。
が、ありがたいことに年を重ねるごとに、さまざまな束縛から解放されていきます。
生活費を必死になって稼がなければならない制約も普通は消えていきます。
考え方が変わり、私自身、会社を大きくしなければいけないということもなくなりました。
子供たちが社会人となり、親としての義務も果たしました。
あとはどう自分の人生を悔いのないものにするかだけです。

労働集約型の業態から徐々に足を洗い、不動産の活用を考えたいと思うのです。
端的に言えば、いかに不動産に稼いでもらうか。
経済的な基盤はキチンと固めておき、あとは人生の本筋と位置付けた「知的生活」へ。

長谷川慶太郎さんは、今何と82歳なのですが、実にシャープな頭に舌を巻きます。
私は長谷川慶太郎さんのすべての本をいの一番で購入し、週刊レポートを購読し、また月刊CDを取り寄せています。
長谷川慶太郎さんは長い経験から、マクロ経済の勘所をシッカリ掴んでおられるのですが、何といっても誰よりも勤勉なのです。
経済評論家やエコノミストで、長谷川慶太郎さんよりも努力している人はいないのではないでしょうか。
私は「95歳までバリバリの現役宣言」をしているわけですが、長谷川慶太郎さんはまさにその目標です。

「一心不乱に働いてきて、ハッと気がついたら、自分が一番やりたいことをやりそこなっていた」の前にうろたえていたのが、少し前の私。
今から好きな勉強をしても、どう考えても時間が足らないのです。
そこで自分の現役期間を勝手に95歳まで延長したというのが実情です。
経済的にも時間的にも余裕を持って好きなことに打ち込もうという魂胆。
「働く」の中身には「仕事」と「勉強」と「奉仕」とがあるのですが、いずれにせよ、誰が何と言おうと徹底的に働こうと思っています。