世界恐慌は起きない。あとは不況対策のみ

世界金融危機の本をせっせと読んでいます。
最近は「金融危機」だけにとどまらず、実体経済に多大な影響が出てきているので、勉強範囲は「世界経済」にまで広がっています。
新聞広告で目に入った本は全部インターネットで注文していますし、先日も東京の丸善本店で10冊以上の関連した本を購入しました。
私は経済学部出身なので、多少は経済の基礎の部分が分かっているのかもしれませんが、所詮は街の不動産屋。
金融のややこしい部分は、さっぱり分かりません。

しかし分からなくても、そこで引っ掛かってしまわずに、気にせずどんどん読み進めていくことにしました。
日本古代史の本を読む時も、ちょうどこんな感じなのです。
初めて出会う事柄や、その背景が分からないことが多いのですが、どんどこ読んでいるうちに、だんだんと理解できてくるという経験をしています。
自分にとって無案内な分野はこの方式に限ります。

どんな分野でも、まず10冊ぐらい本を読めば、大体の輪郭がつかめます。
20冊になればもっとよく分かるだろうし、100冊も読めば、人前で話せるようになるかもしれません。
1,000冊読めば、たぶんその分野で本が書けるぐらいにはなるように思います。
1万冊ぐらい読めば、その分野で「権威」と言われるようになるかもしれません(そんなにたくさん、読む本があるかどうかは分かりませんが)。
私は不動産の分野であれば、500冊〜600冊ぐらいの本は読んでいると思うのですが、自分では「まだまだ」だと思っています(けっして謙遜して言っているのではありません)。

先が読め、また物事の本質をきちんと把握することが出来る人がおり、私はその人の言うことを大変信頼し、また指針にしているのですが、その人いわく「日本がIMFに10兆円の拠出を表明した時点で、今回の世界恐慌の峠は過ぎた」。
つまり「世界恐慌は起きない」とのことです。
「ただし不況問題は残っている」とも。
確かに「恐慌」と普通の「不況」とは分けて考えなければいけないことなのかもしれません。
「この不況は解決までに1年から4年かかる」らしいのです。
今まで日本はアメリカの後追いばかりで、日本がイニシアティブを取って、世界をリードすることはありませんでした。
しかし今回の出来事が大きく日本のポジションを変化させることになるかもしれません(無論いいように、です)。

今の私の英語の先生は、31歳のアメリカ人男性ですが「“recession”と”depression”はどっちの方が深刻?(Which is worse?)」と私に聞いていました。
普通のアメリカ人は、その区別が余りつかないのかもしれません。
「そりゃあ、depressionの方でしょう。だって1929年のをthe Great Depressionっていうじゃないですか」と私。
雑誌で面白いジョークを読みました。
Recession is a time when your neighbor lost a job.
Depression is when you lost a job.
「リセッションとは、あなたの近所の人が失業すること。デプレッションとは、あなた自身が失業すること」
ちなみに、今アメリカの失業率は6.5%ですが、大恐慌の時は25%でした。