日本古代史の本を読むと、こちらの知識不足が原因で、書いていることのうち8割ぐらいしか理解できないことがあります。
2割は分からない。
そんな時は分からないことは分からないままに、割り切って読んでいくことにしています。
この『SaaSで激変するソフトウェア・ビジネス』(城田真琴・毎日コミュニケーション・1,500円)もちょうどそんな感じでした。
しかし、これからのITやインターネットの方向がシッカリと見えてきました。
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「SaaS」という訳のわからない言葉は“Softwere as a Service”の略です。
グーグルの無料で使える各種サービスも、言ってみればSaaS。
普通なら検索システムにしろ、地図にしろ、ソフトをユーザーが購入しなければならないわけです。
グーグルはあれだけの機能が無料で使えるわけですが、その収益源といえば「グーグル・アドワーズ(Google AdWords)と「グーグル・アドセンス(Google AdSense)。
「グーグル・アドワーズ」は、検索する時、入力したキーワードに関連した広告を表示させるシステム。
検索した人が、そのキーワードをクリックすれば、広告主に課金されていくというもの。
よくこんな天才的な発想をするものだと思います。
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また「グーグル・アドセンス」は、個人のホームページなどに広告を配信するシステム。
ホームページを持っている人が「グーグル・アドセンス」に申し込みをすれば、そのホームページに似合った広告がグーグルから送られてきます。
その広告をホームページに掲載し、そのホームページを見に来た人がその広告をクリックすれば、ホームページの主は広告料をもらえるという仕組みです。
グーグルはマイクロソフトが20年かかった売上額を、たった8年で到達させたとのこと。
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今パソコンを動かそうと思ったら、まずウィンドウなどのOSをパソコンの中に取り込まなければいけません(たいていはパソコンの購入時にすでに入っているわけですが)。
ワードやエクセルやパワーポイントは、各自のパソコンの中に入れられたソフトで機能しているわけですが、このAssAの考え方で行けば、外部のコンピュータを活用し、各自のパソコンにはわざわざソフトを入れていく必要がなくなるというものです。
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ユーザーのメリットは、まずはコスト削減。
SaaSでは外部供給者(プロバイダ)のコンピューターを活用し、インターネット経由で利用するため、自社のサーバー設備や、システム設計コストが必要なくなります。
いろんなソフトを各パソコンに入れる手間も費用も不要ということになります。
導入後の維持管理だって基本的にはプロバイダ任せ。
イニシャルコストもランニングコストも削減できてしまいます。
ITインフラのために専用の管理者を置くことも無用です。
わざわざIT要員に人を割くことがいらなくなり、人件費だって大幅にコストダウン。
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SaaSだと、自社内にシステムを構築する場合に比べ、ハードの調達、環境設定、ソフトウェアの導入、運用計画の策定などの作業が必要なくなるため、システムの導入が画期的に早くなります。
また逆にシステムが不要となれば、簡単に利用を取りやめることも出来ます。
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不動産業だと「賃貸管理ソフト」などで、AssAが出てくれば非常に便利ではないかと思いました。
今は各社が高額なソフトを購入し、またそれを使いこなすまでに、相当の費用と時間と手間とをかけています。
またわざわざ「カスタマイズ」などという余計な事をしてシステムを複雑にしているのが現状です。
これがAssAだと外部コンピュターの整備されたソフトを活用できるわけですから、中小不動産会社にとっては、ものすごく大きなメリットがあるのではないでしょうか。