不動産管理の勉強会 その2

勉強に行った神戸の不動産管理会社では、3つのソフトを駆使して管理業務を遂行していました。
一つは自社で作成してきた「管理ソフト」。
これがなければ管理業務は成り立ちません。
もう一つは仲介業者向けのソフト。
この会社では仲介はせずに管理に特化しているのですが、客付けをしてくれる不動産会社向けに、ホームページ上に専門のウェブサイトを作っています。
そこを開けば、物件のことがすべて分かるようになっており、実際このサイトが稼働してからは、不動産会社からの問い合わせの電話が激減したそうです。

もう一つ使っている社内ソフトが「サイボウズ」。
社内メーリングをもう少し詳しくかつ整理したようなソフトです。
このソフトを営業も経理も工事部門も、すべての社員が見てレスポンスしていくことにより、一つ一つの案件での「報連相」が非常にうまくいくというものです。

神戸の管理会社のように4,000戸を超える管理物件を持っていても、管理だけではなかなか収益が上げにくく、リフォーム工事や管理物件の売却仲介で収益を補充しているとのこと。
不動産管理は実務的にも経営的にも、相当難しい業務であると、話を聞いていて痛感しました。
今この会社では500名近いオーナーを持っており、この「オーナー会」の充実も今後の課題のようで、そういった集まりから、また新しい案件が生まれてくる可能性があります。
賃貸管理業はクレームやトラブルのキツイ業務なのですが、「物件管理」ではなく「資産管理」とコンセプトを変えることにより、大きく道が開けてくるのかもしれません。

管理で大切なのは「手を抜くところ」と「手を入れるところ」をハッキリさせることなのかもしれません。
省力化できるところは徹底的に省力化し、顧客とのコミュニケーションの部分は手を抜いてはいけないわけです。
省力化のためには、常にアンテナを張って、新しいソフトやアウトソーシング・システムを見逃さないようにするということが大事だと思います。
「勉強しなければ生き残れない」は、管理会社にも当てはまる法則でもあります。

いま管理手数料は5%が多いのですが、「プレミアム管理」と銘打った、もっと上級の管理があってもいいのではないかと思います。
当然管理手数料は高いわけです。
何が「上級」なのかは、残念ながらまだよく分かりませんが、「プレミアム管理」は「ピカピカ管理」というのが一番イメージに近いかもしれません。
またプロパティ・マネジメント的なコンサルティング・サービスも当然付加されるべきだと思います。